写真 野間重博


幼くして絵画的天分の持ち主

のだ しげひろ
野田重博
1925〜1945(享年20歳)

11歳のとき、救護法該当児として入園してきました。ほとんど読み書き不能で、わずかに氏名を記入し、見よう見まねで日付けを書く程度です。小学校には1年級に在籍したことがあります。

重い障害を受けていながら、重博君はなかなかに競争心が強く、絵画に剣道に並々ならぬ進境を見せています。クレヨン・クレパス・色紙と何でも使って描きます。彼の多くの絵は健康的な印象を与えます。知能の障害は一層激しいにもかかわらず、作品の多くに写実性を感じることは今後の作品に大きな期待を寄せてもよいと思います。