2004年度サムハル社(スウェーデン)年次報告書
-サムハルの事業-
ベースオペレーション
様々なタイプの仕事を試す機会
様々なタイプの安全保護製品の生産が、ウッデバラのベースユニットの基盤となっている。 建設現場や森林で使われる保護ヘルメット、車用のシートベルト、車内で使う犬用のシートベルトなどが、ウッデバラのサムハルで生産されている。
「サービスの仕事と人材派遣を伴うベースオペレーションというのはいい考えです。提供できる仕事の種類が多ければ多いほど、 従業員が能力を開発し、成長していく機会も多くなるのです。」Frystad地区の副地区部長であるウルバン・リングブランドはこう語った。
エヴァ・ヨハンソンはサムハルでの仕事を通じて成長した一人だ。エヴァはヨンセレード社 とヒウスクバルナ社向け中心の、 ヘルメットの組み立てと梱包をする部門のインストラクターをしている。
「私は10年前に組み立ての仕事を始めました。」エヴァは語った。「それからグループ代表になって、 今はインストラクターをしています。私の責任はどんどん増えてきましたが、それは本当にすばらしいことです。」
1日に1200ものヘルメットが出荷され、多くが輸出されている。
「ここのヘルメットの全部がスウェーデン国内で使われているわけではありません。」エヴァは続けた。 「ヘルメットの多くはイギリスやフランス、フィンランド、ノルウェーそれからオーストラリアに輸出されています。」
犬用のハーネスを縫っているグループの代表であるエヴァ・ボリェソンは、ミシンの横に座っている。 これはバックルや輪、そして反射板などがたくさんある非常に複雑な縫製の仕事である。様々な犬の種類に合うよう、 3つの異なったサイズのハーネスが製作されている。エヴァは、どのようにしてぴったりと合うように皮ひもの寸法を測ったり角度を つけたりしているかを見せてくれた。
「私たちは安全な犬用ハーネスを製造している世界でも数少ない業者の一つです。」ウルバン・リングブランドは述べた。
別のミシンでは、ロジャー・ジャンソンが車用のバッグを縫っていた。これらのバッグは皮ひもと同じように、 サーブのステーションワゴン内部で荷物が動かないように固定するのに役立つ。ロジャーは毎週1500個のバッグを縫っている。
まだ小規模な生産しか行われていないが、別の製品として、車の一般的な安全ベルトでは十分でないときに使われる、障害者用の安全ベルトもある。
「これはすばらしい製品で、今後伸びていくと信じています。」ウルバンは言った。「安全保護製品は常に開発が進められています。 私たちはこの分野での豊富な経験があり、知識もあります。」
サムハルのベースユニット
ベースユニットという概念は工場の内外で様々なタイプの仕事を試す機会を提供するために生まれた。長くいられる職場を必要としている従業員も、 別の雇用機関で働いてみたいと考えている従業員もベースユニットで働くことができる。
1年間のうちある期間だけベースユニットにいて、それ以外の期間は他の仕事に就く者もいる。 ベースユニットでの仕事から、他の会社の別のタイプの統合事業に転職することもできる。
仕事に就いている従業員は、仕事が変わるときや仕事が休止されたときにベースユニットに戻ることができる。 ベースユニットはまた新しい従業員のためのオリエンテーションの場としても利用される。
取引先
ベースユニットは地域の状況に合わせて活動し、地域のビジネスコミュニティー及び市当局と協力する。
エスマはウッデバラにあるサムハルのベースオペレーションで働いている。この事業所では様々なタイプの安全保護製品を中心に生産している。