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愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所年報26号

No.4

愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

平成9年度

3 共同研究科

加藤兼房  共同研究科は企画担当(2名)、図書担当(2名)、共同実験担当(10名)、より成る。今年度の共同実験担当の内訳は、実験用動物担当(4名)、ラジオアイソトープ担当(2名)、電子顕微鏡担当(1名)、生化系共同機器担当(1名)、剖検担当(1名)、科長直属(1名)であった。今年度はじめ、明知寮へ異動した長瀬二郎の代わりに、加藤利久が愛知勤労身体障害者体育館より科長補佐として転入した。また、共同実験担当の川本隆之が遺伝学部へ移った。
 企画担当の加藤利久と伊藤文子は研究所の事務全般を処理している。庶務関係では、所長用務の事務補助、各種報告、所内周知、所員の福利・厚生、出勤簿整理、郵便物の集配等の業務がある。経理関係では、賃金・報償費・役務費等の予算執行、旅費の請求と支給等の業務があり、用度関係では物品購入伺・物品出納通知の整理、備品台帳の管理、機種選定委員会等の業務がある。施設関係では設備施設の営繕修理に関する折衝や立ち会いを行い、共済関係では共済組合・互助会・生協等の業務を担当している。研究所固有の事務処理として、海外出張、文部省科学研究費補助金、各種研究助成金等の事務処理、組み換えDNA実験等に係る関係省庁との連絡業務等がある。これらの業務の主なものに、4月の総長巡回、文部省科学研究費補助金の協議・申請・実績報告、2月の愛知芸術文化センターにおける研究所公開シンポジウム'98の会場事務があった。また、研究所唯一のファクシミリ送受信機の着信の度ごとに関係者にその旨を内線電話で連絡しており、各学部、少なくとも各階に設置される日が待ち遠しい。なお、加藤は運用部の課長会議のメンバーとコロニー祭の実行委員を努めた。更にコロニー30周 年記念セミナー部会の事務局や記念誌部会の委員も努めた。
 青葉寿美子と武藤裕子は図書業務を担当している。研究所における図書室の役割は、図書資料の受入・整理、蔵書の維持・管理の他に、情報検索と文献複写依頼が大きな部分を占めている。受入・整理に関しては、洋・和雑誌の契約・受入がその中心となり、特に雑誌の受入は、日常業務となっている。蔵書の維持・管理については、年間900冊を越える雑誌の製本・配架に際して、図書資料の移動が必要不可欠な作業となり、日常化してしまった。書庫は飽和状態であり、払い出しをすることなしにスペースを確保することはできず、除籍のための作業にもかなりの時間を割いている。情報検索に関しては、平成10年3月、研究所にLANが構築され、インターネット接続が可能になった。これにより、学術情報センターの提供するWebcat、米国医学図書館の提供するPubMedなどが、無料で利用できるようになったが、これらは、学術情報センターの提供するNACSIS-IR、科学技術振興事業団の提供するJOISの一部に相当するものであり、いままで有料で使用していたデータベースである。このように、インターネットは情報検索の分野で大きな可能性を秘めている。有用なサイトに関する情報は、他の図書館、書 店、利用者などから入手することができるが、その情報を他の利用者に提供することも図書業務の一環となる。また、新しく入ってきた業務に、電子ジャーナルの登録がある。これは、雑誌の全文データベースを見るための作業で、登録すれば購読している雑誌のフルテキストをインターネットで見ることができる。外国雑誌の一部には、無料でフルテキストを見られるものもあり、それを探すことも今後の課題となる。文献複写依頼に関しては、平成9年度から始めた国立大学の文献複写料金徴収猶予許可利用申請により、文献の入手にかかる日数がほぼ1週間となり、公費での複写依頼は倍増した(平成8年度111件、平成9年度245件)。図書室の業務は、外国雑誌の高騰と予算の削減、情報量の増大により、業務の中心が図書資料の受入・整理から情報検索と文献複写依頼へと移行していくことになった。図書関係以外の業務としては、コピー機の維持・管理があり、毎月のコピー集計なども行っている。また、平成10年4月からデジタル・コピー機を導入したが、この操作方法についての質問にも対応する必要がでてきた。
 実験動物担当の花井敦子、倉知邦臣、青井隆行、平野志奈子は、動物舎利用者で構成されている動物委員会との協力のもとに、動物舎で飼育されている実験用動物(マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、フェレット)の飼育環境の清浄維持に努めている。健康で均質かつ安全な動物を供給するために毎日の給餌、給水のほか、飼育室の一定の温湿度の維持、汚染床敷の処理、ケージの洗浄、飼育室や飼育棚の消毒、機器の保守点検、フリーアンモニア濃度の測定、利用状況の把握、飼料、床敷の購入、新規搬入動物購入申込書のチェック、受け取り、購入者への連絡、検疫などの業務を行っている。さらに、昨年からトランスジェニックマウスの導入を開始したことによる作業内容の変化などにも迅速に対応してきた。現状では、ウサギの飼育数がかつてなく増加していることにより、ケージ洗浄などの作業に要する時間がかなり増えてきている。
 ラジオアイソトープ担当の川端優男、加藤美幸、電子顕微鏡担当の続木雅子、剖検担当の河村則子、生化系共同機器担当の亀井慶子、科長直属の岩本郁子らは、各種委員会あるいは各部門の指導のもとに、それぞれの担当業務を行うと同時に研究活動にも参加している。具体的な活動については、各種委員会および部門別研究の項に詳述されているので本項では省略する。

4 委員会活動

A 特別委員会

予算委員会

  • 委員長:浅野富子
  • 委員:山田裕一、松田素子、仙波りつ子、戸塚 武、長浜真人、青木 久、綿巻 徹、三田優子、加藤利久

 備品整備費は最近の新しい高額機器を購入するには充分ではないため、研究所の備品整備の立ち遅れはここ数年深刻になってきている。そこで、必要性、共通性の高い機器を少しでも早く購入するため、昨年度の本委員会で、平成9年と10年度については部門に配分される人当研究費を寄せ集めてこれに当てるという取り決めをした。その決定に従い、本年度は共焦点レーザー顕微鏡を購入した。備品整備費のさらなる減額と、予定していた部門の部長の転出などがあり、予定通りの金額に達せず、プロジェクト研究費の備品費の割合を低くしたり、委員会の備品要求を差し控えるよう要請するなど、捻出に苦慮した。また、備品費を供出した部門も厳しい年になった。

人事委員会

  • 委員長:大平敦彦
  • 委員:孫田信一、鈴木信太郎、加藤兼房、伊藤宗之、岸川正大、(12月まで佐野 護)、三田勝巳、望月昭、渡辺勧持

 本年度より研究所は、伊藤宗之所長、加藤兼房副所長による新しい体制となり、新たな発展に向けて歩み始めた。研究活動を一層発展させるためには、優秀な人材を確保することが必須であることは言うまでもない。本年度は、5件の人事案件について討議すると同時に、研究所の実状にあった人材確保のための方策を立案するための作業にも着手した。委員会開催は21回であった。

将来計画委員会

  • 委員長:加藤兼房
  • 委員:大島正彦、綿巻 徹、西村辨昨、岸川正大(12月まで長浜真人)、橘 敏明、時田義人、鈴木信太郎、滝澤剛則、武藤宣博

 平成9年度より備品整備費が極度に減額され、機器の更新や必要度の高い、新規の高額機器の導入を備品整備費で行うことはできなくなった。これに対処するために、平成9年度は人当研究費中の備品費を数部門が出し合い、レーザー共焦点顕微鏡を配備する事ができたが、これは異常な事態で、出来るだけ早く従来の予算額に回復することが望まれる。

共同研究委員会

  • 委員長:佐野 護
  • 委員:武藤宣博、滝沢剛則、竹内郁夫、青野幸子、橘敏 明、渡壁誠、望月昭、大島正彦

 内外の研究者の研究報告会を催し、研究交流を活性化するための活動を例年どおり進めた。研究所セミナーは、研究所員の研究成果を2年に1回発表することになっている。今年度は、7回にわけ、平成9年5月より、平成10年1月までに、所内21名の研究発表会を行った(研究交流の項)。共同セミナーについては、各部門および所長より推薦された14名の国内外の研究者を招きセミナーを行い、研究交流を行った。加えて、平成10年2月、名古屋市芸術文化会館で、国際的に著名な研究者の講演による公開シンポジウムを行ったが、当委員会は、会場準備、当日の会場運営を担当した。所外からの共同研究者、研修者の受け入れの窓口業務は、当委員会の審査を経て、例年どおり行われた。

記録広報委員会

  • 委員長:渡部眞三
  • 委員:山田裕一、浅野富子、慶野宏臣、米澤 敏、塚原玲子、佐藤衛、渡部匡隆、三田優子

 本年度の活動は、年報25号の編集と発行と発送、業績集の作成と、発達障害研究所公開シンポジウム'98の広報、研究所ホーム・ページの作成であった。年報25号の編集は昨年度の編集方針に準じて行った。公開シンポジウム'98の広報のためにパンフレット、ポスター、講演要旨集を作成し、発送した。本年度から愛知県庁のウエブサイトに研究所のホームページが新たに加えられることになり、各部門の簡単な紹介と写真、年報25号の内容、公開シンポジウム'98の広報ページを入れて作成した。今後インターネットを通じての情報発信がより盛んになることが予想されることから、コロニーのホームページ作成と、研究所紹介のページをいっそう魅力的にすることが要求される。

B 各種委員会

図書委員会

  • 委員長:長浜真人
  • 委員:山田憲一郎、青木英子、慶野宏臣、上田 浩、佐久間邦弘、中村みほ、野崎和子、島田博祐、武藤裕子、青葉寿美子(オブザーバー)

 書庫が満配のため、収納スペースを確保すべく、利用されなくなった二次資料を整理した。需用費の削減と書籍単価の高騰により、購入継続雑誌の維持が非常に困難となりつつあるが、コンピューターによるO/A化等により、より効率的な運営を目指したい。

安全委員会

  • 委員長:武藤宣博
  • 委員:木村礼子、青野幸子、浅野富子、浦本 勲、大島章子、続木雅子

 危険物倉庫の管理運営(管理者:浅野)および各実験室等から出される廃液中の有害物質の検査とその処理、および毒物・向精神薬の管理を行っている。本年度も前年度同様に運用部施設係の協力を得て廃液の検査処理を行った。一般廃液中への有毒物質の大規模な混入は前年度にひき続き検出されなかった。今後も廃液の分別を徹底することを希望する。

生化系共同機器委員会

  • 委員長:浅野富子
  • 委員:山田裕一、米澤 敏、大平敦彦、佐久間邦弘、佐藤 衛、亀井慶子

 本年度は、HPLCとプロテインシークエンサーの保守点検を行った。2階のHPLC一台が本委員会に移管された。使用頻度の多かった機種は、超遠心機、冷却遠心機、HPLC、プロテインシークエンサーなどであった。

RI委員会

  • 委員長:米澤 敏
  • 委員:山田憲一郎、仙波りつ子、滝澤剛則、佐久間邦弘、谷口雅彦、川端優男

 放射性同位元素(RI)は厳格な規制のもとに、生命科学の研究分野で広範に使用されている。本委員会はRI施設及び施設内の様々な機器の管理運営を行ってきた。RI施設での32Pの使用量は毎年ほぼ1,000MBqに達しているが、より安全で半減期の長い33Pの普及に伴い、本研究所でも33P利用の要請が利用者から出始めている。取扱主任者を中心に、RI利用に関わる変更許可の申請準備を開始している。

X線委員会

  • 委員長:橘 敏明
  • 委員:孫田信一、川端優男

 本委員会が所有するX線照射装置は古くなったので、専門業者による保守・点検を毎年実施している。このために利用者の依頼に応じて今年も順調に作動した。

組織培養委員会

  • 委員長:滝澤剛則
  • 委員:小野教夫、松田素子、仙波りつ子、中西圭子、北島哲子

 例年のように、共通培養室と超純水装置の管理を主に行った。今年度は、特にクリンベンチの保守点検を行った。委員会管理備品として、炭酸ガスアナライザー(所属:組織培養委員会)を購入した。クリンベンチ等設備の老朽化、培養室の狭さが問題である。

生理工作委員会

  • 委員長:大島章子
  • 委員:慶野宏臣、赤滝久美、浦本 勲、望月 昭、島田博祐

 昨年度に引き続き、地下工作室、共同研究室、生理工作系共同機器の管理運営を行った。地下工作室については、より使いやすくすることを目標とし、今年度はパネルシステムによる工具の整理に着手した。その他、工作室の消耗品の補充、清掃などの作業を行った。

情報関連機器委員会

  • 委員長:三田勝己
  • 委員:中川千玲、竹内郁夫、仙波りつ子、加藤兼房、岡博子、大島章子、渡部匡隆、島田博祐、青葉寿美子

 コンピュータ委員会の活動を引き継ぎ、さらに、近年のマルチメディアの進展に対応するために、情報関連機器委員会が設置された。そして、所内LANの構築とインターネットへの接続のための特別予算が県庁より配分され、また、厚生省からの助成、所内研究費の供出などによって所内LANのハードウエアを構築し、県庁経由にてインターネットへの接続を行った。現在、電子メール、インターネット利用を開始したが、次年度は各種ソフトウエア体勢を整備し、本格運用に入る予定である。また、研究所のホームページも完成し、県庁のサーバーから広報活動を始めている。 (http//www.pref.aichi.jp/hsc/inst/)

臨床施設委員会

  • 委員長:三田優子
  • 委員:原 幸一、西野知子

 本委員会の業務であるプレイルーム、訓練室、観察室および面接室の利用率は高く、その管理運営は例年通り行なわれた。VTRデータの編集、分析は活発に行われ、機材の使用率も高かった。

DNA委員会

  • 委員長:武藤宣博
  • 委員:平野伸二、時田義人、正木茂夫、慶野裕美、川端優男

 組換えDNA実験室(RI施設内)とDNA sequencerの管理を行っている。P2レベルに認定された研究室が多くなったことから、組換えDNA実験室の使用頻度は低くなっている。DNA sequencerは使用頻度が高く、もう一台導入されることが望ましい状態である。

組織形態委員会

  • 委員長:長浜眞人
  • 委員:孫田信一、竹内郁夫、慶野宏臣、上田 浩、犬養尚子、続木雅子

 本年度2月に導入されたレーザー顕微鏡や既存の形態系機器の管理を充分に行うため、本年度より電子顕微鏡委員会から組織形態委員会へと名称を変更し、業務の拡大をはかることとなった。レーザー顕微鏡OLYMPUS FLUOVIEWは製図室に設置となり、順調に運転され活発に利用された。電子顕微鏡室およびウルトラミクロトーム室の機器・暗室の管理運営も良好に行われた。各機器は研究所内外の研究者により活発に利用されたが、経年変化により老朽化し、透過型電子顕微鏡JEOL 1200EX2・走査型電子顕微鏡JSM-25S3が修理された。本委員会所属技師の続木は、日本電子顕微鏡学会による第8回電顕サマースクールにて、電顕試料作製技術や各種機器に関する講習を受けた。

剖検委員会

  • 委員長:岸川正大
  • 委員:加藤兼房、大平敦彦、竹内郁夫、鬼頭浩史、河村則子

 剖検室の管理運営、スライドを含む保存すべき剖検標本・資料の処理と管理、剖検処理補助、剖検試料の研究への活用援助と管理、コロニー内各施設と剖検資料の検討などがおこなわれた。

動物委員会

  • 委員長:鈴木信太郎
  • 委員:小野教夫、仙波りつ子、正木茂夫、渡辺貴美、柏井明子、花井敦子

 今年度の主な活動としては遺伝子導入動物の需要の増大が見込まれることから新たに1階19室を遺伝子導入動物飼育室にあてることを決定し、その整備を開始した。また、動物福祉に関する活動にも力をいれ、研究会に参加し所員の啓蒙に努めた。なお、制度の単純化、効率化を図るため実験動物管理小委員会の業務の一部が新たに動物委員会に移管され、動物委員会ができるだけ第一義的に動物に関する諸業務に関っていくよう努めることが決まった。 平成9年度 実験動物飼育頭数

動物種/月 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
マウス 766 620 1044 869 988 931 1178 917 964 902 936 930
ラット 333 309 272 291 279 303 279 295 295 357 286 318
チャイニーズハムスター 624 562 597 627 674 699 687 571 558 579 536 516
スナネズミ 172 166 166 167 176 183 199 194 187 197 201 222
ウサギ 9 18 17 16 22 20 23 26 25 24 29 27

 他にネコ、フェレットも若干飼育している。 平成9年度 実験用動物新規導入状況

動物種 マウス ラット ウサギ ネコ フェレット
件数 31 47 8 10 4
頭数 126 194 24 39 9

C 管理委員会

組替えDNA実験安全委員会

  • 委員長:加藤兼房
  • 委員:滝澤剛則(安全主任者)、宮崎正澄(前名古屋大・理)、佐野 護、武藤宣博、渡辺勧持、加藤利久

 1997年4月10日の委員会では新規実験計画6件を承認し、実験計画変更届3件、搬出入届4件を受理した。今年も前名古屋大学理学部の宮崎先生に快く所外委員をお引き受け頂いた。

感染予防委員会

  • 委員長:加藤兼房
  • 委員:大平敦彦、渡辺勧持

 本委員会はこれを構成する三つの小委員会の小委員長と、社会学系学部代表者1名でもって構成される、所長の諮問委員会である。実験用動物管理小委員会は、研究所動物舎を中心に所内の実験用動物を介しての感染を予防する。感染動物実験安全小委員会は、感染動物実験室の安全を目的としており、バイオハザード対策小委員会は、生体材料を所内で取り扱う際の安全をはかるために設けられている。

実験用動物管理小委員会

  • 小委員長:大平敦彦
  • 委員:鈴木信太郎、孫田信一

 当小委員会は、昭和57年5月に、人獣共通感染症に対する総合的な防疫対策を立案し実行することを主な業務として発足した。本年度も、腎症候性出血熱のモニタリングのため、大阪大学微生物病研究所より供与されたHFRS検査用スライドを用い、ラットとスナネズミについて抜き取り検査を行ったが、全例陰性であった。
 当委員会発足にあたっての了解事項として、動物舎の通常の運営で実験用動物の管理に支障が無くなったときには、その業務を可能な限り動物委員会に移譲することとなっている。本研究所では、「実験用動物取扱いの手引き」を厳格に遵守してきた結果、すでに永年にわたって人獣共通感染症が問題となったことはない。今後も「手引き」に従った動物飼育が行われる限り、当委員会の日常業務の全てを動物委員会に移譲することが可能であると判断し、4月22日に業務移管をした。なお、小委員会自体は、研究所全体が対象となるような防疫対策が必要となる事態に備えて存続させることとした。

感染動物実験安全小委員会

  • 小委員長:加藤兼房
  • 委員:鈴木信太郎、慶野宏臣

 平成9年度は計画書の提出が一件も無かった。

バイオハザード対策小委員会

  • 小委員長:大平敦彦
  • 委員:野宏臣、滝澤剛則

 当小委員会の業務は、組替えDNA実験安全委員会および動物管理小委員会の管理下にあるもの以外の生物材料による人体への感染を予防することである。本年度は、規定による生物材料の搬入届が14件提出されたが、いずれも安全に取り扱われ、感染症の発生はなかった。

動物実験委員会

  • 委員長:加藤兼房
  • 委員:仙波りつ子、三田勝巳、渡辺勧持

 平成9年度は、合計34件の実験計画が提出され、審査の結果すべてを承認した。

5 研究交流

研修者(平成9年4月1日~平成10年3月31日)
研修者名 研修年月日 研修内容
1.安藤 幸司 (中部大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
2.久野 弘明 (中部大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
3.金尾 英樹 (愛知工業大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
4.宇佐美 嘉浩 (中部大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
5.伊藤 嘉崇 (中部大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
6.今井 隆善 (中部大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
7.常磐 陽子 (和歌山工業高等専門学校) 10.3.12~10.3.31 (生化)
共同研究者(平成9年4月1日~平成10年3月31日)
研究者名 研究年月日 研究内容
1.安田 陽子 (大阪大学) 9.4.1~10.3.31 (周生)
2.谷田啓太郎 (名古屋大学) 9.4.1~10.3.31 (遺伝)
3.酒井 忠博 (名古屋大学) 9.4.1~10.3.31 (形態)
4.高橋 良斉 (滋賀医科大学) 9.4.1~10.3.31 (周生)
5.伊東 保志 (鈴鹿医療科学技術大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
6.野中 壽子 (名古屋市立大学) 9.4.1~10.3.31 (治療)
7.山田 晴生 (愛知医科大学) 9.4.1~10.3.31 (遺伝)
8.村瀬佐知子 (学術振興会特別研究生) 9.4.1~10.3.31 (発生)
9.佐藤 剛 (名古屋市立大学) 9.4.1~10.3.31 (遺伝)
10.Aileen Sandilands (英国ダンディ大学) 10.2.25~10.3.25 (生化)
11.升田 鴨之 (姫路工業大学) 10.3.2~10.3.31 (発生)
見学者(平成9年4月1日~平成10年3月31日)
見学年月日 見学者名 人数
平成9年9月11日・12日 日本福祉大学社会福祉学部 各15名
平成10年3月11日 愛媛大学大学院 2名
セミナー(平成9年4月~成10年3月)
開催年月日 講師 内容
平成9年5月9日 長田憲和(武田総合病院) 「実験的腎炎と免疫異常の解析」
5月16日 岸川正大(長崎大学医学部) 「老化促進モデルマウス(SAMPITA/Ngs)の海馬錐体細胞におけるスパインの発育遅延と過剰発育」
6月12日 廣野 晃(冲中記念成人病研究所) 「グルコースー6-リン酸脱水素酵素(G6PD)異常症の分子遺伝学」
7月25日 Tevvencer Dolan (University of Wisconsin) 「障害と遺伝子治療:理論と実践」
8月7日 笠原浩二(東京都臨床医学総合研究所) 「神経系におけるガングリオシドとsrcファミリーチロシンキナーゼLynの結合」
8月8日 千田隆夫(名古屋大学医学部) 「APCがん抑制遺伝子産物とその結合タンパク」
10月17日 Akio Yamazaki (Wayne State University, School of Medicine) 「Mechanisms for the turn-off of phototransduction. Is GTPhydrolysis required ?」
11月7日 津本忠治(大阪大学バイオメディカル教育センター) 「発達期における大脳視覚野の可塑性」
11月17日 J. A. Hoffer, (Simon Fraser University, School of Kinesiology) 「麻痺のある四肢からの感覚神経信号の導出とその利用」
11月28日 飯塚成志(名古屋市立大学医学部) 「Translational control-ウイルス学から細胞生物学への展開」
12月2日 Pedro de la Villa (University of Alacala, Department of Physiology) 「Synaptic modifications in the mammalian retina after optic nerve transection」
平成10年1月26日 五嶋良郎(横浜市立大学医学部) 「コラプシン/セマフォリンのシグナル伝達機構と新しい作用」
2月24日 Alain Krol (Institut de Biologie Moleculaire et Cellulaire,Centre National de la Reserch Scientifique) 「Altemate reading of the genetic code:Structure and function ofRNAs involved in decoding of selenocysteine」
3月13日 Robert Tanguay (University of Laval, Lab of Cellular and Developmental Genetics, RSVS) 「Expression and induction of heat shock genes during gametogenesis in Drosophila」
3月25日 高山直樹(和泉短期大学) 「知的障害者の権利擁護―福祉オンブズマン活動から―」
3月30日 梶原一人(University of Stanford, School of Medicine, Departmentof Neurobiology) 「網膜変性の分子遺伝学と網膜再生のメカニズム」
研究所セミナー
会期 開催年月日 講師 内容
第1回
(通算75回)
平成9年5月30日 1)渡辺歓持(社会福祉学部) 「地域でともに生活する」施策に向けて―愛知県グループホーム調査と春日井市知的障害者調査―
2)浅野富子(生化学部) Gタンパク質γ12サブユニットの一次構造、局在およびプロテインキナーゼCによるリン酸化
第2回 6月27日 1)西村辧作(治療学部) ダウン症児の構音障害についての継時的分析
2)慶野宏臣(周生期学部) 神経回路網構築期ラット小脳のレクチン反応性
3)正木茂夫(生化学部) レンズフィレンシンの研究:その意義と現状
4)渡部眞三(生理学部) 末梢神経移植による視神経の再生と機能回復
第3回 7月30日 1)鈴木信太郎(発生学部) 最近のカドヘリン研究の結果と今後の研究方針
2)山田裕一(遺伝学部) ヒト赤血球型AMP deaminase欠損の遺伝子解析
3)中村みほ(治療学部) 乳児期における うつ伏せ寝の影響について
第4回 9月26日 1)稻熊 裕(生化学部) 低分子量ストレス蛋白と相互作用する蛋白質の検索
2)浦本 勲(生理学部) 短期記憶的に調節されるインパルス伝達のリサイクル過程
3)佐野 護(形態学部) 神経成長因子による神経突起伸展誘導機構の研究;rasとMAPキナーゼ
第5回 10月31日 1)望月 昭(能力開発部) 知的障害を持つ個人の「まだ/おわり」の学習(2):コンピュータータスク、テーブルトップタスク、日常での表出の関連
2)塚原玲子(治療学部) 筋交感神経単一節後遠心線維の発射パターン
3)橘 敏明(生理学部) ラットが水泳中に放出する警戒物質
第6回 11月21日 1)渡部匡隆(能力開発部) 授産施設の作業指導における自己決定の援助:本人の要求実現のための環境設定に関する検討
2)仙波りつ子(周生期学部) 脳由来神経栄養要因の分布とその動態
3)松井ふみ子(周生期学部) ニューロカン(神経系特異的プロテオグリカン)の大脳における分布
第7回 平成10年1月23日 1)中西圭子(生理学部) 培養大脳皮質ニューロンにおける同期したバーストの解析
2)長浜真人(形態学部) 先天性aganglionosisラット結腸の壁外性神経繊維の標的細胞、組織
3)米澤 敏(発生学部) 哺乳類ミオシンXの構造
発達障害研究所 公開シンポジウム'98

テーマ: 「蛋白質リン酸化と細胞機能」

日時: 平成10年2月20日
会場: 愛知芸術文化センター12F アートスペースA

プログラム:
開会の挨拶 伊藤宗之(所長)
1 三量体GTP結合蛋白質γサブユニットのリン酸化:浅野富子(生化学部)
2 細胞質分裂と細胞骨格蛋白質リン酸化:稲垣昌樹(愛知がんセンター研究所・生化学)
3 低分子量GTP結合蛋白質Rhoと下流のキナーゼ:細胞内機能と生理的役割:成宮 周(京都大学医学研究科・高次脳科学:神経・細胞薬理学)
4 分子シャペロン、αBクリスタリンのリン酸化:加藤兼房(生化学部)
5 MAPキナーゼカスケードの制御機構と機能:西田栄介(京都大学大学院理学研究科・生物物理学)
6 TGF-βのシグナル伝達におけるSmadの役割:宮園浩平(癌研究会・癌研究所・生化学)
閉会の挨拶 加藤兼房(副所長)

6 人事異動

(平成9年4月1日~平成10年3月31日)

就職・転入者
年月日 職種 氏名(異動元)
平成9年4月1日 生化学部第三研究室助手 立松 千鶴(新規採用)
社会福祉学部第一研究室助手 堀尾富美恵(はるひ台学園から)
共同研究科科長補佐 加藤 利久(愛知勤労身体障害者体育館から)
平成9年7月1日 共同研究科嘱託員(遺伝学部) 谷口 寛子(産休代替)
平成9年9月1日 発生学部第一研究室研究員 平野 伸二(新規採用)
平成10年1月1日 形態学部長 岸川 正大(長崎大学から)
転出・退職者
年月日 職種 氏名(異動先)
平成9年4月1日 生化学部第三研究室助手 大橋佳代子(がんセンターへ)
共同研究科科長補佐 長瀬 二郎(明知寮へ)
平成10年3月31日 能力開発部第一研究室主任研究員 望月 昭(立命館大学へ)
昇任・昇格者
年月日 役職 氏名
平成9年4月1日 所長兼生理学部長 伊藤 宗之
副所長兼生化学部長 加藤 兼房
同職課長級 米澤 敏
浦本 勲
西村 辨作
平成9年4月16日 同職補佐級 松田 素子
望月 昭
同職主査級主任 中川 千玲
松井ふみ子
野崎 和子
西野 知子
花井 敦子

7 1997年度予算

総額:818,070千円

内訳 予算高
人件費 680,626千円
一般管理費 9,455千円
研究費 117,989千円
実験備品購入費 3,759千円
図書購入費 6,241千円

(附) 設備備品(100万円以上)

NO 品名 形式
1 遠心機 日立20PR-52D
2 遠心機 日立工機CR20B2
3 顕微鏡 RA-38Kカールツアイスケイコウ
4 顕微鏡 オリンパス
5 顕微鏡 ニコンVFD-R型
6 超低温槽 フォーマ8118型
7 液体クロマトグラフシステム 東ソ-CCPM
8 核酸分析装置 ファルマシア
9 炭酸ガス培養装置 ナプコ6300
10 自動密度勾配分取装置 ISCO UA-4
11 遺伝情報処理システム マイクロコンピュータ始め13点
12 超低温フリーザー MDF-382
13 冷凍機 三洋MFD-490
14 顕微鏡 ニコンタイアフォトTMDセット2
15 顕微鏡 ニコンVFD-R型
16 顕微鏡 オリンパスAHBBS-514
17 液体クロマトグラフ 東ソー
18 分光光度計ブブルビーム 日立124
19 クリーンベンチ 日立PCV-1602BRG
20 ミクロトーム ユング電動式回転ミクロトーム
21 超低温フリーザー サンヨーメディカMDF-390AT
22 透過型微分干渉顕微鏡 ニコンXF-NTF-21
23 液体クロマトグラフ ファルマシアFPLC
24 二波長クロマトスキャナ 島津CS-910
25 ダブルビーム分光光度計 島津UV-210A
26 電子天秤 メトラーHK60
27 炭酸ガス培養装置 ナショナルナプコ5100
28 クリオスタット リップショウデラックス
29 ミクロトーム サーバルJB-4A
30 分離用超遠心機 日立65p
31 分離用超遠心機 日立65p
32 高速冷却遠心機 日立20PR-52
33 超低温フリーザー サンヨーMDF-390
34 超低温フリーザー ULTRALOW
35 超低温フリーザー ULTRALOW
36 高速冷却遠心機 日立SCR-20B
37 遠心機 日立CR20
38 遠心機 日立CP65ベータS
39 真空凍結乾燥機 FD-1東京理化
40 液体クロマトグラフシステム 東ソー
41 液体クロマトグラフシステム FPLCシステム
42 分離用超遠心機 日立70P-72
43 ガスクロマトグラフ 島津GC-5AP3TFE
44 ガスクロマトグラフ 日立063-6015
45 質量分析装置 日立RMV-6GC
46 自動化学分析装置 島津PPSQ-10
47 分光光度計 日立356
48 分光光度計 日立650-40
49 分光光度計 島津UV-240
50 原子吸光光度計 日立Z-7000
51 分光光度計 島津UV-2100S
52 超音波洗浄機 海上電気CA-6316
53 培養器 フオーマ3157
54 N2-O2-CO2インキュベーター タバイBNP-110
55 シンクログラフ TFG-10
56 万能工作機 エコムマキシマウント10
57 オシロスコープ 日本光電VC-9
58 落射蛍光顕微鏡 ニコンXF-EFD2
59 刺激反応自動制御測定記録装置 UNICON1
60 分光光度計 日立
61 電気泳動装置 UV-S40M2
62 多用途監視記録装置 日本光電RSAMP-600
63 脳波分析装置 日本光電MAF-5
64 脳波計 日本光電ME-950
65 脳波計 日本光電EEG-4214
66 クリオスタットミクロトーム ブライトOT/FAS
67 データレコーダ ソニーマグネットスケールA-414-7
68 データ処理用電子計算機 日本光電ATAC-501-10
69 ミクロトーム研磨器 シャドン
70 高速冷却遠心機 日立CR-20B-2
71 ワードプロセッサ 東芝JW-7
72 真空蒸着装置 日本電子JEE-4B
73 超低温フリーザー サンヨーメデイカMDF-390
74 ウルトラフォト カールツアイス3
75 電子顕微鏡 日本電子JEM-100B
76 倒立顕微鏡 ニコンMD-A
77 走査電子顕微鏡 日本電子JSM-25S3
78 顕微鏡 ニコンTMD-2S
79 液体クロマトグラフ 東ソー
80 紫外線吸収計 LKBユビコード2
81 分光光度計 オリンパスDMSP-2
82 アルゴンレーザー装置 AC-2000
83 炭酸ガス培養装置 フオーマ3158
84 マイクロマニプレーター ライツラボルックス
85 ウルトラミクロトーム サーバルMT-2B
86 ウルトラミクロトーム サーバルMT-2B
87 ウルトラミクロトーム LKB-8800A
88 テトランダーミクロトーム カールツアイス
89 ピラミトーム LKB-11800
90 標本薄切機 プラトスOT/FAS/XT
91 画像解析システム コントロンMOP/AMO3
92 ナンバーリング装置 日本電子JSM-25S3
93 引伸機 ダストレーL-138S
94 吸気ガス分析装置 日本電気三栄1H21A-SP
95 歩行解析装置 共和産業R-56-1295
96 プレールーム観察装置 ソニーETV110
97 脳波分析装置オムニコダー 8M15
98 N2-O2-CO2インキュベーター タバイBNP-110
99 多用途監視記録装置 日本光電WEB-5000
100 多用途監視記録装置 NEC,日本光電
101 多用途テレメーター 三栄271
102 レスピロモニター ミナトRM-300
103 テープレコーダー テイアックSR-51ポータブル型
104 ビデオカメラ ソニーDXC-1850
105 AV調整卓 ソニー
106 重心波長解析装置 FAD-1
107 パーソナルコンピューター NEC PC9801VM2
108 カラーカメラシステム ソニーDXC-1821H
109 パーソナルコンピューター マッキントッシュ2CX
110 眼底カメラ 竹井-919
111 多用途テレメータ 日本電気三栄システム
112 パーソナルコンピューター NEC9801VMO
113 磁気記録再生装置 ソニーDFR3515
114 パーソナルコンピューター 汎用複数同時処理
115 視聴覚関係装置 ソニー編集装置
116 炭酸ガス培養装置 フオーマ3157
117 オートクレーブ 岩楯F204-A
118 高圧蒸気滅菌装置 岩楯F202L
119 自動ケージワッシャー 清和産業SW-200
120 クリーンアイソレーター 岡崎産業F215
121 クリーンアイソレーター 岡崎産業F215
122 クリーンアイソレーター JIC6段
123 クリーンラック JIC
124 クリーンラック JIC
125 クリーンラック 夏目KN-735B
126 動物飼育機 夏目KN-715ゼット
127 パーソナルコンピューター NECPC9801E
128 遠心機 日立18PR-52
129 真空凍結乾燥機 ラブコンコFD-8
130 ハンドフット・クローズモニター アロカMBR-51
131 放射能量計測機器 ベックマンLS9000
132 オートウェルガンマシステム アロカARAC-301
133 放射能量計測機器 ベックマンLS-6000IC
134 放射能量計測機器 ベックマンLS-3100
135 放射能量計測機器 アロカMBR-51
136 X線照射装置 東芝KXC-19-7
137 ソフテックス CSM
138 動物飼育フード W-1200
139 クリーンベンチ CCI社740
140 RI有機廃液焼却炉 富士工業FRB-20
141 遠心分離機 ベックマンアバンティ30
142 顕微鏡 オリンパスBX60-3
143 呼吸率計 医用ガス分析計ミナト医科学MG-360
144 微量分析装置 マイクロルミカウンター700
145 ビジネスファックス NTT FAXL-830
146 炭酸ガス培養装置 日製産業製
147 炭酸ガス培養装置 フォーマ8118
148 画像解析システム ノルダス製149
149 走査型レーザー顕微鏡 オリンパスFLUOVIEW

8 おもな研究材料

1.実験動物(動物委員会)

マウス
系統名 由来 入手年 世代数 標識遺伝子および特性
BUS/Idr JSR/Idrより分離 1985 F40 bus,聴覚・平衡感覚障害(行動異常)
CFO Jic→Idr 1976 F61 貧血,リピドーシス
CTA/Idr Shi→広島大→Idr 1972 F117 ABc,Cts(白内障,小眼球症)
C57BL/6J-dy Jic→Idr 1972 F67 dy(筋ジストロフィー症)
DW/J Jax→Idr 1978 F82 dw(小人症)
KYF/Ms Ms→Idr 1982 F60+82 abCS
SAMR1TA Ta→Idr 1988 F52+34 P/8の対照群
SAMP8/TA Ta→Idr 1988 F62+34 老化促進マウス,記憶障害
SAMP1TA/Ngs Ta→Ngs→Idr 1998 F53+35 学習障害、神経伝達部発達遅延
SAMP1TA//Ngs Ta→Ngs→Idr 1998 F68+18 P1の対照

(トランスジェニックマウス)

系統名 由来 入手年 世代数 標識遺伝子および特性
pc2-Tg C3HxC57BL 1997 F4 hpc2遺伝子導入(網膜)

その他研究に用いている系統: BALB/cAnNCrj,BALB/cCrSlc,Crj:CD-1,C57BL/6J-bm,C57BL/6J-js,KRCS(C),KRCS(G),Slc:ICR,CRF-hyt+

ラット
系統名 由来 入手年 世代数 標識遺伝子および特性
Gro Slc:Wistarより分離 1989 F21 gr,運動失調
SDGR Jcl:SDに導入 1980 F46 j(黄疸)

その他研究に用いている系統: Slc:SD,Slc:Wistar,KW:LongEvans,Hos:Donryu

チャイニーズハムスター
系統名 由来 入手年 世代数 標識遺伝子および特性
CHS/Idr Cy→がん研→愛知
がんセンター→Idr
1972 F60
T(1;4)1Idr CHS/Idr 1979(作製) F36 相互転座染色体を保有
T(2;10)3Idr CHS/Idr 1979(作製) F38 相互転座染色体を保有
T(2;8)5Idr CHS/Idr 1979(作製) F39 相互転座染色体を保有
T(1;3)7Idr CHS/Idr 1979(作製) F37 相互転座染色体を保有
T(1;3)8Idr CHS/Idr 1979(作製) F41 相互転座染色体を保有
T(1;2)9Idr CHS/Idr 1979(作製) F42 相互転座染色体を保有

その他研究に用いている系統: 異なる相互転座染色体を保有するもの(15系統),逆位染色体を保有するもの(3系統)

スナネズミ
系統名 由来 入手年 世代数 標識遺伝子および特性
MGS/Idr Yok→Idr 1973 F30 てんかん様痙攣発頻発
MGr/Yok/TIP TIP→Idr 1996 F23+4 てんかん様痙攣発作抵抗性
その他の実験動物

ウサギ(JW),ネコ,フェレット

2.培養細胞(組織培養委員会)

ヒト
細胞系 由来 特徴など
線維芽細胞 Lesch-Nyhan症候群 6-チオグアニン抵抗性(3株)
線維芽細胞 ムコリピドーシス3型 2つの亜型株
線維芽細胞 Hunter症 ムコ多糖代謝異常
線維芽細胞 Sanfilippo症 ムコ多糖代謝異常
線維芽細胞 Ehlers-Danlos症候群 コラーゲン代謝異常
線維芽細胞 Marfan症候群
線維芽細胞 Cockayne症候群 DNA修復異常
線維芽細胞 染色体異常症 各種染色体異常(29株)
B-リンパ芽球 染色体異常症 各種染色体異常(20株)
B-リンパ芽球 Lesch-Nyhan症候群 6-チオグアニン抵抗性(10株)
B-リンパ芽球 痛風 HGPRT部分欠損
D98OR 子宮頚癌細胞(Hela) 6-チオグアニン抵抗体、ウアバイン耐性
マウス
細胞系 由来 特徴など
LTK 線維芽細胞 チミジンキナーゼ欠損
LTK-HG 線維芽細胞 チミジンキナーゼ欠損、HGPRT欠損
PYS-2 テラトカルシノーマ 基底膜成分産生
NS-1 ミエローマ HGPRT欠損
P3X63 ミエローマ HGPRT欠損
A2B5-clone 105 ミエローマ雑種細胞 抗A2B5抗体産生
P19 Embryonal carcinoma
ラット
細胞系 由来 特徴など
C6BU-1 グリア腫 チミジンキナーゼ欠損
PC12 副腎髄質クロマフィン細胞腫 NGFに応答して神経突起を形成
PC12D 副腎髄質クロマフィン細胞腫 NGFおよびcAMPに応答して神経突起を形成
チャイニーズハムスター
細胞系 由来 特徴など
CH-T1~20 相互転座保有動物 各種染色体異常(20株)
その他研究に用いている主な細胞株

NG108-15,PRMI8402,CEM,BALL-1,K562,MOLT-4F,BALB/c3T3

3.細菌・バクテリオファージなど(DNA委員会)

1. Hosts
Name Species Comments Owner
C600 EC F-supE44 HYS
HB101 EC recA13 HYS
JM83 EC host for M13△lacpro lacIZ△M15 MSK
JM101 EC host for M13 idem MT
JM110 EC host for M13 idem,dam-dam- MT
MC1000 EC high frequency transformation MT
Y1088 EC host for λ gt10, λ gt11 HYS
Y1089 EC idem HYS
Y1090 EC idem HYS
XL1-Blue MRF EC host for Bluescript11(from Stratagene) WTN
DBY746 SC haploid α, leu2-3, trp1,ura3, his3 MT
IFO1265 SC diploid HYS
HM123 SP h-, len1-32 HYS
JY741 SP h-, ade6-M216,len1, ura4-D18 MT
L942 SP haploid h- HYS

Abbreviation: EC; Escherichia coli, SC; Saccharomyces cerevisiae, SP; Schizosaccharomyces pombe

2. Vector
Name Species Comments Developer Possessor
pBR322 P for EC Apr, Tcr Bolivar MT
pBR325 P for EC Cmr, Apr, Tcr Bolivar HYS
pSEY101 P for EC lacZ fusion vector Emr MT
pGEM-3Z P for EC Apr, lacZ' , promoter of T7,SP6 OSM
pUC18 P for EC Apr, lacZ' Messing MSK
pUC19 P for EC Apr, lacZ' Messing MSK
pUC119 P for EC Apr, lacZ' Messing MT
mp18 M13 ss bacteriophage MT
mp19 M13 ss bacteriophage MT
λgt10 λ-phage cDNA cloning vector Hunfh et al MSK
λgt11 λ-phage exprssion vector Yung & Davis MSK
EMBL3 λ-phage replacement vector MT
pKK223-3 P for EC exprssion vector Brosius HYS
pDB248' P for EC,SC,SP Apr, Tcr, Leu2 Beach MT
YEp24 P for EC & SC Apr, URA3+ ? MT
YCp50 P for EC & SC Apr, Tcr, URA3+ ? MT
pSP64 P for EC for RNA preparation Melton HYS
pSP65 P for EC for RNA preparation Melton HYS
pSPT18 P for EC for RNA preparation HYS
pSPT19 P for EC for RNA preparation HYS
pGEX4T-1 EC exprssion vector pharmacia Tokita
pGEX4T-2 EC exprssion vector pharmacia Tokita
pGEX4T-3 EC exprssion vector pharmacia Tokita
pGEX4T-4 EC exprssion vector pharmacia Tokita
3. Genes
Name Definition DNA type Size Developer Owner
pYS11 Cd resistancy gene SP 1.5kb Mutoh MT
pCG3 ura4 gene SP 6.7kb Grimn MT
pYS41 GSH synthase gene SP 3.9kb Mutoh MT
9f paravalbumin cDNA rat 0.3kb Berchtold OSM
hpV paravalbumin cDNA human 0.7kb Berchtold OSM
pcxP33 chymotrypsinogen cDNA rat panc. 0.6kb Bell HYS
IVS-1 HPRT 1st intron human 2.9kb-pUC9 Caskey OGS
DSX10 HPRT-linked DNA human 1.4kb-pUC9 Kunkel OGS
hAPRT APRT gene human 1.6kb-pUC8 OGS
phARG6 arginase cDNA human 4.0kb-pUC9 Mori OGS
pHPT31 HPRT cDNA human 1.6kb-pUC9 Caskey OGS
rAMPD AMPD-1 cDNA rat 2.4kb-pUC9 Sabina OGS
pKA14 AMPD-3 cDNA human 2.5kb-pUC18 Yamada Y YAM
pmMT-1 MT-1 cDNA mouse 1.5kb-pBR322 Palmiter HYS
pmMT-2 MT-2 cDNA mouse 2.0kb-pBR322 Palmiter HYS
pNCAN7 neurocan gene rat 0.9kb Watanabe WTN
pNS N-syndecan rat 1.2kb Watanabe WTN
pHGC1 NGC rat 0.7kb Watanabe WTN
pAMP1 amphoterin rat 0.9kb Keino KIN
4. DNA libraries
Name and definition Size Vector Developer Owner
human spleen cDNA 2.0kb λ gt10 Ohno OGS
human spleen cDNA 0.6-3.3kb λ gt11 Clonetech OGS
human placenta cDNA 0.7-5.0kb pEVP11 Hayashi HYS
human liver cDNA 0.5-5.0kb pEVP11 Hayashi HYS
S. pombe genomic DNA 20kb EMBL3 Mutoh MT
S. pombe genomic DNA 7.0kb pLBDblet Yamada K MT
rat lens cDNA 2.0kb λ gt11 Toyobo MSK
HeLa cell cDNA 0.6-4.0kb λ Max1 Clonetech MT
rat brain cDNA 4.0kb λ gt11 Watanabe WTN

主題:
愛知県心身障害者コロニー  発達障害研究所年報 第26号 平成9年度 No.4
88頁~104頁

発行者:
愛知県心身障害者コロニー 発達障害研究所

発行年月:

文献に関する問い合わせ先:
愛知県心身障害者コロニー 発達障害研究所
〒480-0392
愛知県春日井市神屋町713-8
電話 0568-88-0811
FAX 0568-88-0829
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