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チャレンジDAISY

-新しい録音資料作りをめざして-

NO.1 / 1998.8.1

1998年当時のDAISYの作成方法が分かる資料です。(2007年現在の作成方法とは異なります。)


4. DAISY録音ソフトについて

4.1 ソフトを動かすには、どんな機器が必要ですか?
WINDOWS95の搭載されたマルチメディアパソコン(DOS/V機)で、サウンドボードがサウンドブラスターあるいはサウンドブラスター準拠品を使用したもの一式が必要です。
また、NECのパソコンを選択せざるを得ない場合は、実質DOS/V機である「NXシリーズ以降の機種」をお勧めします。
なお、DAISYソフト Ver.1.1については、国内でもっとも普及しているNEC PC98シリーズの一部で作動するものもあるようですが、今後パソコンの性能として最低どの程度なければならないか等の情報と合わせて、さらに検証を要する部分でもあります。
これから機器を整備するのであれば、次の性能のものを推賞します。

推奨パソコン仕様

CPU(中央演算装置) ペンティアムⅡ以上
HDD(ハード・ディスク) 4GB以上
内蔵メモリ 64MB以上
FAST SCSIボード SCSI Ⅱ対応
CD-R(CDレコーダ) 2/4倍書き込み


4.2 ソフトは、どうやって入手するのですか?
全国視覚障害者情報提供施設協議会に加盟の施設、またはその施設で活動するボランティアはこの協議会から入手できます。詳しくは情報提供施設にお尋ねください。 公共図書館やボランティアグループは、日本障害者リハビリテーション協会情報センターにご連絡ください。
日本障害者リハビリテーション協会 03-5273-0601

4.3 DAISY録音ソフトは、視覚障害者でも操作できますか?
現在のDAISYは視覚障害者には使いにくい状態です。かなり視力のある人であれば、フォントを大きくすることで、操作できないことはありません。全盲者を含めた視覚障害者の操作可能なインターフェイスを持つことは、DAISYの重要な課題とされ、開発中のDAISYプロバージョンでは、その実現が予定されています。日本語環境におけるアクセシビリティについては、まだ明確ではありません。

4.4 図書をつくる大まかな作業の流れを教えてください。
パソコンに直接またはテープから音声情報をハードディスクに取り込み、これを編集します。
  1.タイトル・著者など、書誌事項を記入する
  2.サンプリングレートなどセッティングをする
  3.読み手に合わせて、録音レベルなどボイス調整をする
  4.録音する
  5.全フレーズのオーディオチェックをしながら、セクションごとに区切る
  6.セクションのヘッディング欄に、見出しを書く
  7.ページ欄にそのセクションの始めと終わりのページ数を入れる
  8.セクションが2ページ以上に渡るときは、フレーズにページチェックを入れる
  9.使わなかったデータなどを整理し、タイトルを完成させる
  10.ハードディスクにできた図書データをCD-ROMに書き込む
 直接録音する場合、慣れてきたら、読みながらセクションごとに区切るなどのある程度の編集作業を行うこともできます。

4.5 カセットテープからDAISYに変換するには、どうするのですか?
直接パソコンに録音するのと要領は同じです。カセットテープから変換する場合には「録音する」という作業を倍速で行うことができます。
図書館などで既にある大量のカセットテープを効率よく変換する方法については、現在技術小委員会で検討中です。

4.6 「フレーズ」「セクション」「グループ」とはなんですか?
セクションとは、図書の中の1つの節あるいは項目に対応する音声データのまとまりです。セクションの頭には、必ず見出しが付きます。サンプリング周波数などは、このセクションごとに別の値にセットすることもできます。
 フレーズとは、息つぎを区切りとする音声のまとまりです。デイジーは、録音すると自動的に短いフレーズに分けてくれる特徴を持っています。この特徴が、世界標準として認められた理由でもあります。DAISYでは、フレーズ単位で削除・移動などの編集操作を行います。
グループとは、セクションよりも小さな区切り目のことです。段落や小さな項目ごとに頭出しができた方が便利な音訳資料には、このグループの機能を使って区切りを入れることができます。グループの指定をしないで制作された資料では、機械的に10フレーズが1グループとなります。


編集・発行: デジタル音声情報システム促進委員会
事務局:  日本障害者リハビリテーション協会内
TEL:  03-5273-0601

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