[EU]欧州司法裁判所が肥満も障害とみなしうると判断

リハ協ブログ2014年12月27日より転載

BBCニュース・ヘルス2014年12月18日版によれば、欧州司法裁判所(European Court of Justice; ECJ)は、肥満のために「完全かつ有効に(full and effective)」職務を遂行できない場合、障害とみなしうるという判決を下したとのことです。

この判例は、デンマークの元保父のカルステン・カルトフ(Karsten Kaltoft)さんが肥満のために15年間働いた地方自治体を4年前に解雇されたとして訴え、デンマークの裁判所が、欧州司法裁判所に対し、EU指令(Council Directive 2000/78/EC of 27 November 2000 establishing a general framework for equal treatment in employment and occupation)などによる解釈を求めたものです。

欧州司法裁判所の判決は、すべてのEU加盟国に対する拘束力があるため、デンマークの裁判所は、今後、カルトフさんが障害に該当するかを判断することを求められます。

欧州司法裁判所は、肥満がすなわち障害と判断しているわけではありませんが、障害とみなされた場合に合理的調整(reasonable adjustments)として、雇用主が大型の椅子や特別な駐車場を用意したり、映画館やレストランが特別の座席を用意したりする必要があるなどの影響があることから、今回の判決についてはさらに議論がありそうです。

詳しいことは、下のサイトをご覧ください。(寺島)

http://www.bbc.com/news/health-30529791

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