[EU]施設から地域密着型のケアへの移行に関する専門家グループの声明

リハ協ブログ2018年5月6日より転載

「施設から地域密着型のケアへの移行に関する専門家グループ(European Expert Group on the Transition from Institutional to Community-based Care (EEG))」は、2018年5月2日、2020年以降の構造・投資基金(European Structural and Investment Funds:(ESIF))の配分に関して、声明を発表しました。

ESIFは、欧州地域開発基金(ERDF)、欧州社会基金(ESF)、結束基金(CF)、地域開発のための欧州農業基金(EAFRD)、欧州海事漁業基金(EMFF)の5つの基金の総称で、EU域内の地域間の経済的・社会的不均衡の是正、拡大予防を行うことを目的とする結束政策(Cohision Policy)を支援する目的をもっています。つまり、欧州域内の開発の遅れた地域を支援するための基金です。

この基金の規模は、現在実施中の2014-2020の計画期間では、4,400億ユーロ以上であり、さまざまな分野に配分されています。

基金の配分については、EU規則(Common Provision Regulations (CPR), REGULATION (EU) No 1303/2013)で定められており、その第9条第1項には、目的とするテーマが示され、その一つにソーシャルインクルージョンの推進、貧困と差別削減があり、配分の条件が付表11に示されており、脱施設化の状況がその基準の一つになっています。また、第5条には、市民組織と利用者の参加が歌われています。

同グループは、これらの内容をを評価しており、2020年以降の計画においても、当事者・利用者参加、脱施設化をさらに発展させることを求めています。

専門家グループは、障害者、児童、ホームレスなどの当事者団体、家族団体、国連人権高等弁務官事務所ヨーロッパ地域事務所、ユニセフなどの国際機関などが構成メンバーになっています。

声明は下のサイトをご覧ください。

https://deinstitutionalisation.com/2018/05/02/statement-on-the-post-2020-regulations-for-eu-funding/

EU規則は下のサイトです。(寺島)

http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32013R1303&from=EN

menu