ポスター・セッション

報告:特定非営利活動法人 難民を助ける会[AAR Japan] 野際紗綾子、横尾和磨

<横尾>

ポスターを用いて、ミャンマー・パアン事務所のインクルーシブ教育事業の概要説明を行った。当事業の背景や枠組み、結果、今後の活動予定などをポスターを見に来られた方に説明した。ポスターを見て説明を聞きに来られた方の中には、インクルーシブ教育事業を実施している団体の方もおり、情報交換を行うことができた。

<野際>

  • タイトル:日本における障害者NGOネットワークの パートナーシップ評価
  • 作成:伊藤智典、嶋本恭規、野際紗綾子、村上博行、仁尾志保、清水直治
  • 背景・目的:
  • 2019年にモンゴルで開催された第4回アジア太平洋CBR/CBID会議において、日本の障害関連のマルチステークホルダーネットワークの組織的行動変容に関し「Behavioral approach for expanding network of NGO in Japan」のテーマで研究報告をした。その後の 同ネットワーク活動を、パートナーシップワーキングの観点から評価し、将来に向けた活動の方向性を明らかとすることを目的に本研究を行った。
  • 方法: JANNET(日本障害分野NGO連絡会)は、設立から30年をむかえる障害分野の民間のネットワークで、障害当事者、国際協力、人道支援、専門職など25以上の団体から構成される組織である。このJANNETの総会資料と、研修研究・広報啓発・企画の各専門委員会の会合議事録(2019年~2022年)をもとに活動を抽出、分析した。
  • 結果: 評価の結果、様々な特徴が明らかとなった。JANNET会長、事務局と各専門委員会と参加団体との密なコミュニケーションが極めて大切であることが分かった。2000年からは新型コロナウィルスの感染が日本や世界で拡大したが、Zoom等のオンライン会議システムを通じた調整の場の提供や、日々のメールのやりとり等を通じた信頼関係の醸成や、リハ協等の関連イベントとの協力体制の構築等が、JANNETのネットワークとしての活動の活性化につながった。加えて、中期計画の策定プロセスを通じて、国際的な潮流を踏まえつつ、今後の方向性や活動計画が明確になった。
  • まとめとリコメンデーション: JANNETのようなネットワーク型組織が、集学的な意見交換の場を創出していることなどはユニークなため、アジア太平洋の他国においても参考になるのではないか。また同組織が来年30周年を迎えるにあたり、ネットワーク参加団体の主体的かつ積極的な参加を後押ししながら、柔軟かつ有機的なつながりを促進することが望ましいのではと考えられた。

6. ディスカッションや質疑応答の概要 <横尾>

当事業を運営する上での困難や地域住民のボランティアの選出過程、当事業で実施する特別学習活動の内容に関する質問などがあった。

<野際>

JANNETとは何か、というところから説明の必要な訪問者が多かったが、パートナーシップを育む活動の意義や重要性について共感する声が寄せられた。

所感

<横尾>

30分という短い時間のため、更に多くの方に見ていただき情報交換をしたかった思いはあったが、限られた時間の中でポスターを見に来られた方と協議をすることができ、有意義な時間ではあったと考える。上述のインクルーシブ教育事業を実施する団体の方より、、彼らが実施するオーラルプレゼンテーションを紹介され、実際に聴き学べる点もあったため、繋がりを作る上でもよい時間を過ごせたのではないかと考える。

<野際>

ポスタープレゼンを訪れた方々に、障害分野の日本のネットワークやそのパートナーシップの重要性や今後の展望について知っていただけたこと、交流できたことはJANNETにとっても大きな財産となった。

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