[ユニセフ]障害のある移民・避難民の子どもの権利に関する報告書を発表

2023年2月10日、ユニセフ(United Nations Children's Fund:UNICEF)は、「インクルージョンへのすべてのステップ ー移民および避難民の障害のある子どもの権利を擁護する(Included, Every Step of the Way - Upholding the rights of migrant and displaced children with disabilities)」という報告書を公表しました。

本報告書は、障害と移動という2つのアイデンティティが交差する子どもたちの成長、発達、安全、安心等、生活について調査しています。

主な調査結果は次のとおりです。

  • 多くの子どもは、質の高い教育、医療、食料、きれいな水へのアクセスが限られているなど、日常生活で深刻な剥奪に直面している。また、多くの子どもは、暴力、搾取、虐待にさらされている。
  • 移住と避難は、機能障害を悪化させたり、メンタルヘルスの問題を含む新たな機能障害につながる可能性がある。しかし、移動中の多くの障害児は、必要なケアを受けられていない。これには、親や介護者が自ら移動する際に「置き去りにされた」子ども含まれる。
  • 移民や強制退去における政策立案や計画において、障害のある子どもたちのニーズは排除されることがよくある。このために、彼らの生活に深刻なリスクと脆弱性がもたらされる。
  • 移民や避難民に関連するスティグマや外国人嫌悪が、障害者に対する誤解や否定的な態度と交差する場合、差別、疎外、孤立が深刻になる可能性がる。
  • 紛争、気候変動関連の緊急事態、COVID-19パンデミックなどの危機は、移動中の障害のある子どもたちに非常に大きな影響を与える可能性がある。現在の危機に対応するとともに、今後の危機にも備えるには、年齢に配慮した、障害と移民を包含した協調的な取り組みが必要である。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://data.unicef.org/resources/included-every-step-of-the-way-upholding-the-rights-of-migrant-and-displaced-children-with-disabilities/

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