リハ協アップデート

「新ノーマライゼーション」2023年10月号

「日本LD学会 広島大会」に参加

日本LD学会の第32回大会が、広島で開催され参加してきました。10月8日(日)から9日(月・祝)に広島国際会議場/広島市文化交流会館とオンデマンド(リモート)での実施でした。日本LD学会は、LD(学習障害)・ADHD(注意欠如・多動性障害)等の発達障害に関する研究・臨床・教育の進歩向上、LD等を有する児(者)に対する教育の質的向上と福祉の増進を目的に設立された団体です。当協会はデジタル図書(デイジー図書)の普及・推進のため、展示ブースの設置、自主シンポジウムを開催してきました。今年度は、「わいわい文庫」としてデイジー図書を製作・普及している(公財)伊藤忠記念財団さんの展示ブースにて、「デイジー教科書」「デイジー子どもゆめ文庫」の広報をしました。

大阪教育大学の今枝史雄先生方の自主シンポジウムの中でデイジー図書を知っているかを参加者へ聞いたところ、9割近くの人たちが「知っている」と回答していました。4年ほど前に当協会で同じ質問をした際には、半数ほどでした。デイジー図書の広がりを実感した機会でした。シンポジウムでは、大阪教育大学の学生の製作指導のもとに、不登校傾向の中学生が読み書き障害のある小学生のために休み時間を使ってデイジー図書を製作し、やりがいを実感したという報告等もありました。

他ICTに関連したシンポジウムでは、デイジー図書以外の「音声教材」や「パワーポイント」等を使用した小学校・中学校・高校等への導入事例、大学・支援機関との連携、課題についても発表がありました。普及のカギとなるのは、ICTを活用した支援方法を知っている先生がいること、さらに組織として継続した対応を実施していくためには、校長先生等のトップの方々の理解が必要と理解しました。

次回は、令和6年10月19日(土)から20日(日)、神戸国際会議場/神戸国際展示場+オンデマンド開催が予定されています。興味のある方は、参加されてはいかがでしょうか。(M)

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