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7−1 マイクでパソコンに直接録音する ■
7−1−1 録音設定 ■
7−1−2 ボリューム設定 ■
7−1−3 キャリブレーション ■
7−1−4 録音を続ける ■
7−2 音声ファイルをインポートする ★
7−2−1 録音設定 ★
7−2−2 ボリューム設定 ★
7−2−3 キャリブレーション ★
7−2−4 音声ファイルのインポートを続ける ★
7−3 テープ転送で音を録音する ▲
7−3−1 録音設定 ▲
7−3−2 ボリューム設定 ▲
7−3−3 キャリブレーション ▲
7−3−4 テープ転送ですべての音声を取り込む ▲
パソコンに直接録音できれば、ファイルの取り込みやテープ転送のステップが1つ省略でき、テープや録音機も必要とせず、合理的な方法と言えるでしょう。
ただ、パソコンの内蔵しているサウンドカードが、アナログ回路で雑音を拾いやすいものが多く、マイク録音に不向きなタイプが多いようです。購入の際は、サウンドカードにこだわってみてください。
図7−1 録音コントロール、マイクが選択されている
静かな環境であるならば、家庭録音でも十分な音質が得られるという事例の報告を受けています。
プロジェクトの開始をしたら、最初のステップが、「録音設定」です。
ツールバーのマイクアイコン、「録音設定」ボタンをクリックします。
「録音の設定」ダイアログが開きます。ここでは、「データフォーマット」「フレーズ検知」「録音モード」「デバイス設定」の4つのタブがあります。
図7−2 録音設定ダイアログのデータフォーマットタブ
データフォーマット
このタブでは、「サンプリング周波数」と「チャンネル」を選択します。通常は「22050Hz」、「モノラル」が使われます。高音質で保存する場合は、音楽CDと同じ「44100Hz」を選択します。
フレーズ検知
このタブでは、複数の音声イベントに分ける機能を使うならば、タブのすぐ下に「チェック」が入っていることを確認します。
図7−3 「フレーズ検知を使用する」にチェック
録音モード
このタブでは、「ダイレクト録音」に「チェック」を入れます。
図7−4 録音モードタブでは「ダイレクト録音」にチェック
デバイス設定
使用しているパソコンのサウンドデバイスを選択するタブです。
図7−5 デバイス設定タブ
そして「OK」ボタンでこのダイアログを終了させます。
ウィンドウズにセットアップされた「録音ボリューム」を開きます。方法は、Sigtuna3のメイン画面右側、メーター下のスピーカーアイコンの「ミキサーコントロール」ボタンをクリックします。「マイク」が選択されていることを確認し、ボリュームを閉じます。ボリュームに表示される項目や方法は、使用しているサウンドデバイスによって違いがあります。
図7−6 マイクが選択されている
ツールバーの右から2つ目、「音声のキャリブレーション」ボタンをクリックして、「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」のダイアログを開きます。
ステップ1
キャリブレーションでは、最初に録音レベルの設定をします。「ミキサーコントロール」ボタンで録音ボリュームを開き、読み手に文章を読んでもらい、録音レベルが最大振幅で「-3dB」を超えないよう調節をします。メーター設定のデフォルトでは、-3dBを超えると黄色い表示になりますから、これが出ないように調節します。
図7−7 録音レベルの調整
ステップ2
次は、「無音の測定」です。読み手に静かにしてもらい、「キャリブレーションを開始する」ボタンをクリックします。
図7−8 キャリブレーション中
ステップ3
10秒間の録音後、録音が停止して、ダイアログの左下にメッセージが表示されます。無音の測定値とDCオフセットの値です。「ノイズレベルの低い場所を見つけることができませんでした」というメッセージでなければ、「閉じる」ボタンをクリックしてダイアログを終了させます。
測定データは、「録音設定」の「フレーズ検知」タブにある「ノイズスレッシュホールド」に自動的に記録されます。
図7−9 測定結果のメッセージ
録音するNCCアイテムを選び、画面に表示されたテキストを見て録音してゆきます。キーボードを使って、「録音」「停止」「NCCアイテム移動」をすると、マウスのクリックの音を記録せずに録音ができます。録音モードは「上書き」を選択します。
図7−10 録音、停止などのコントロールボタン
ショートカットキーは次の動きを覚えていれば十分です。
録 音 CTRL+SPACE
録音中のテキストイベント移動 CTRL+T
停 止 SPACE
次のイベント移動 CTRL+「→」キー
前のイベント移動 CTRL+「←」キー
次のNCCアイテム移動 「↓」キー
前のNCCアイテム移動 「↑」キー
カウンターを0にする(Reset) CTRL+F3
カウンター0位置に移動 CTRL+0キー(ゼロ)
図7−11 テキスト移動のショートカット
キーボードによって音のするものがありますから、音の出ない柔らかなタッチのキーボードに交換する必要もあるかもしれません。
モニタースタッフがキー操作し、音訳者が画面を見ながらマイクに録音するスタイルがお奨めです。「読みトチリ」した場合は、ブラウズ画面の反転したテキストの先頭部分からもう一度読むというルールを作って録音を進めると、編集に手間がかからず効率的です。1NCCアイテムの録音が終了したら、「編集画面」で編集して、このNCCアイテムを完成させます。効率的であり、図書の正確度が増す制作スタイルです。
単独で録音をするときには、失敗に気付いたらすぐに修正する方法が効率的です。それには、「0まで置換」モードを使います。この録音モードは「ユーザータイムカウンター」と一緒に使用します。再録音をしたい箇所の最後で「Reset」し、再録音を始めたい箇所まで戻ります。その個所からこのモードで録音します。新しい録音が間違った部分よりも長くても時間に問題はありません。再録音を開始した箇所からユーザータイム「0」までの部分を、すべて新しい録音で置換えしてくれます。
図7−12 「0まで置換」モード
教材データを使って実際に音声ファイルを取り込んでみましょう。
インポートできる音声ファイルは、PCM、ADPCM2、MPEGですが、フレーズ検知機能を使う場合は、PCMのみとなります。
プロジェクトの開始後の最初のステップが、「録音設定」です。
ツールバーのマイクアイコン、「録音設定」ボタンをクリックします。
「録音の設定」ダイアログが開きます。ここでは、「データフォーマット」「フレーズ検知」「録音モード」「デバイス設定」の4つのタブがあります。
データフォーマット
このタブでは、「サンプリング周波数」と「チャンネル」を選択します。通常は「22050Hz」、「モノラル」が使われます。教材データの音声ファイルも22050Hzになっています。
図7−13 データフォーマットタブ
フレーズ検知
このタブでは、複数の音声イベントに分ける機能を使うならば、タブのすぐ下に「チェック」が入っていることを確認します。
図7−14 フレーズ検知タブ
デバイス設定
使用しているパソコンのサウンドデバイスを選択するタブです。
図7−15 デバイス設定タブ
そして「OK」ボタンでこのダイアログを終了させます。
ウィンドウズにセットアップされた「録音ボリューム」を開きます。方法は、Sigtuna3のメイン画面右、メーター下のスピーカーアイコンの「ミキサーコントロール」ボタンをクリックします。「Wave」が選択されていることを確認し、ボリュームを閉じます。ボリュームに表示される項目や方法は、使用しているサウンドデバイスによって違いがあります。
図7−16 WAVEが選択されている
最初に、エクスプローラーで教材データの「nor」フォルダを開きます。その中の「wxyz_0002.wav」をダブルクリックしてメディアプレーヤーを起動させます。「再生」ボタンをクリックして、タイトルと執筆者名が聞こえるのを確認してください。
このメディアプレーヤーを「最小化」ボタンをクリックしてタスクバーに落としておきます。
ツールバーの右から2つ目、「音声のキャリブレーション」ボタンをクリックして、「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」のダイアログを開きます。
ステップ1
キャリブレーションでは、最初に録音レベルの設定をします。「ミキサーコントロール」ボタンで録音ボリュームを開き、準備しておきます。そして、先ほどタスクバーに落としておいたメディアプレーヤーを開きます。再生して、録音レベルが最大振幅で「-3dB」を超えないよう調節をします。メーター設定のデフォルトでは、-3dBを超えると黄色い表示になりますから、これが出ないように調節します。
図7−17 メディアプレーヤーでWAVEを再生し、録音レベル調整とキャリブレーション
ステップ2
次は、「無音の測定」です。メディアプレーヤーで再生し、「キャリブレーションを開始する」ボタンをクリックします。
ステップ3
10秒間の録音後、録音が停止して、ダイアログの左下にメッセージが表示されます。無音の測定値とDCオフセットの値です。「ノイズレベルの低い場所を見つけることができませんでした」というメッセージでなければ、「閉じる」ボタンをクリックしてダイアログを終了させます。
測定データは、「録音設定」の「フレーズ検知」タブにある「ノイズスレッシュホールド」に自動的に記録されます。
図7−18 測定結果のメッセージ
教材データにある「nor」フォルダのWAVEファイルは、NCCアイテムの配列順にファイル名が付けられていますから、NCCツリー構造を表示している画面で、すべてのNCCアイテムを開いておきます。
上のNCCアイテムから順に音声ファイルをインポートします。まず、タイトルの「ノーマライゼーション 5月号」を選択しておきます。
ツールバーの左から3つ目、「外部ソースからのインポート」ボタンをクリックします。
「インポートダイアログ」が開いたら、「音声ファイルの挿入」アイコンをクリックし、「OK」ボタンをクリックします。
図7−19 インポートダイアログ
1.音声ファイルの選択、SMILファイルに挿入
「音声の挿入ウィザード」が開いたら、教材データの中の「nor」フォルダをダブルクリックします。音声ファイルが表示されますから、必要なファイルを選びます。
図7−20 インポート元のフォルダを開く
ToCと指定したファイルが合致しているか確認するには、「再生」ボタンをクリックして音声を再生します。
確認が終わったたら、「次へ」ボタンをクリックします。
図7−21 ファイルを選択し再生ボタンで確認
2.設定の確認
「フレーズ検知機能を使って音声イベントを作成する」にチェックが入っている確認をし、「現在位置に音声ファイルを挿入」となっていれば、「次へ」ボタンをクリックします。
図7−22 フレーズ検知機能と挿入位置の確認
3.音声ファイルのインポート
最後に「終了」ボタンをクリックすると、インポートが終了します。
図7−23 終了ボタンをクリック
図7−24 インポート処理中
次に、2番目のNCCアイテム「「IT革命」と社会参加 河村 宏」を選び、前の操作を繰り返します。2番目のファイルは「wxyz_0002.wav」です。NCCアイテムの数だけこれを繰り返します。
注意!! 音声を聞いていて、音声イベントとして分けたい個所がどんどんつながってしまうときは、「録音設定」の「フレーズ検知」の一番下にある「ポーズ長」を少し小さい値に再調整します。デフォルトは「0.4秒」になっています。
また、音声イベントの最初の子音が、前の音声イベントの後ろにくっついてしまう場合は、「フレーズ検知」タブの一番上「フレーズ前の録音」の値を130〜150ms程度にするとよいでしょう。音声(Voice)は「母音(Voice)」と解釈してください。
今までのカセットテープ資産をDAISY化するために、テープ転送で音を録音する方法が全国的に使われています。
MDから音声を取り込む場合も同様の方法です。
カセットテープは、オープンリールや他の録音メディアと比較すると、音質があまり良くありません。ヒスノイズが目立ち、テープ面に傷があるなど、テープ途中での音質変化や録音レベル変動が起きやすいメディアです。録音中には、これらの点に留意して、変化に対応するような調整が必要です。
また、MDでは録音時にリミッター回路が働いて波形が変形していることがありますので、チェックする必要があります。
プロジェクトの開始をしたら、最初のステップが、「録音設定」です。
ツールバーのマイクアイコン、「録音設定」ボタンをクリックします。
「録音の設定」ダイアログが開きます。ここでは、「データフォーマット」「フレーズ検知」「録音モード」「デバイス設定」の4つのタブがあります。
データフォーマット
このタブでは、「サンプリング周波数」と「チャンネル」を選択します。通常は「22050Hz」、「モノラル」が使われます。高音質で保存する場合は、音楽CDと同じ「44100Hz」を選択します。
図7−25 データフォーマットタブ
フレーズ検知
このタブでは、複数の音声イベントに分ける機能を使うならば、タブのすぐ下に「チェック」が入っていることを確認します。
図7−26 フレーズ検知タブ
録音モード
このタブでは、「ダイレクト録音」に「チェック」を入れます。
図7−27 録音モードタブ
デバイス設定
使用しているパソコンのサウンドデバイスを選択するタブです。
図7−28 デバイス設定タブ
そして「OK」ボタンでこのダイアログを終了させます。
ウィンドウズにセットアップされた「録音ボリューム」を開きます。方法は、Sigtuna3のメイン画面右側、メーター下、スピーカーアイコンの「ミキサーコントロール」ボタンをクリックします。録音ボリュームを開き、「Line」が選択されていることを確認し、ボリュームを閉じます。ボリュームに表示される項目や方法は、使用しているサウンドデバイスによって違いがあります。
図7−29 ライン入力が選択されている
ツールバーの右から2つ目、「音声のキャリブレーション」ボタンをクリックして、「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」のダイアログを開きます。
ステップ1
キャリブレーションでは、最初に録音レベルの設定をします。「ミキサーコントロール」ボタンで録音ボリュームを開き、カセットテープを再生します。録音レベルが最大振幅で「-3dB」を超えないよう「Line」ボリュームを調節します。メーター設定のデフォルトでは、-3dBを超えると黄色い表示になりますから、これが出ないように調節します。
録音した人によって、テープの始めと終わりとでは録音レベルが違うケースもありますから、複数箇所で録音レベルをあわせて、このデータをメモしておくとよいでしょう。
図7−30 録音レベル調整とキャリブレーション
ステップ2
次は、「無音の測定」です。比較的無音の多い部分を探し、この個所を再生して「キャリブレーションを開始する」ボタンをクリックします。
ステップ3
10秒間の録音後、録音が停止して、ダイアログの左下にメッセージが表示されます。無音の測定値とDCオフセットの値です。「ノイズレベルの低い場所を見つけることができませんでした」というメッセージでなければ、「閉じる」ボタンをクリックしてダイアログを終了させます。
測定データは、「録音設定」の「フレーズ検知」タブにある「ノイズスレッシュホールド」に自動的に記録されます。
図7−31 測定結果メッセージ
NCCアイテムを選択したら、頭だしの済んだカセットの再生ボタンと「メイン画面」の録音ボタンを同時に作動させます。青色の「停止」の表示が、赤色の「録音」表示にかわり、右下のイベントがどんどん増えていきます。
図7−32 メイン画面で録音
注意!! 音声を聞いていて、音声イベントとして分けたい個所がどんどんつながってしまうときは、「録音設定」の「フレーズ検知」の一番下にある「ポーズ長」を少し小さい値に再調整します。デフォルトは「0.4秒」になっています。
また、音声イベントの最初の子音が、前の音声イベントの後ろにくっついてしまう場合は、「フレーズ検知」タブの一番上「フレーズ前の録音」の値を130〜150ms程度にするとよいでしょう。音声(Voice)は「母音(Voice)」と解釈してください。
現在選んでいるNCCアイテムの録音が終了したら、「停止」ボタンをクリックします。
そして、次のNCCアイテムを選び、録音を続けます。この繰り返しをNCCアイテムの数だけ繰り返します。
見出しのXHTMLファイルを使ってプロジェクトを作成した「シンクロされた図書」の場合も同様です。
[HINT 5] 「ToCのみの図書」でプロジェクトを開いた場合には、カセットの各面ごとのNCCアイテムを作成し、その単位ごとに音声を録音するとよいでしょう。1つのNCCアイテムに長時間の録音を続けるとパソコンに負担がかかり、「編集画面」での処理が遅くなってしまいます。音声ファイルが大きくなるだけでなく、1つのNCCアイテムにSMILファイルも1つになっています。NCCアイテムに音声イベントが多量に記録されるということは、SMILファイルの記述の行数も多量になるということです。「編集画面」でパソコンの反応が遅くならない程度に、音声の録音を各NCCアイテムに分散させるとよいでしょう。
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