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シンポジウム「デイジー教科書の現状、課題、そして将来に向けて」

開会挨拶

湯澤 茂男(公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 事務局長)

皆さん、こんにちは。日本障害者リハビリテーション協会の湯澤と申します。本日は、「デイジー教科書の現状、課題、そして将来に向けて」と題しましてシンポジウムをもたせていただきました。大勢の方々にご参加いただきまして御礼申し上げます。また、昨日からのネットワーク事業の関係で連続して参加されている方もいると思いますが、重ねて御礼を申し上げます。

日本障害者リハビリテーション協会におきましては、皆様ご存じのとおり、平成20年(2008年)から読むことに困難がある児童・生徒を対象といたしましたマルチメディア形式の教科書・図書の製作・提供を行ってきました。この間、障害者施策も変わりました。障害者基本法の改正、障害者総合支援法の創設、それから昨年の障害者差別解消法と毎年いろいろなものが成立しております。記憶に新しいところでは、昨年の12月4日に念願でありました障害者権利条約の批准ということで、国会の承認を得まして1月20日に国連に寄託されました。批准をしたということで、国内で発効するのは30日目の2月19日から効力を発するということになっております。EUを含めて、141番目の批准国となりました。そういう意味では、今年度は、新たなスタートをきるわけでございます。御承知のように基本法で手話は言語となっております。手話言語法の制定という動きも聞いておりますが、今後、合理的配慮の事例等を積み重ねる中で、いわゆる情報保障も身近なバリアフリーとして、端的なものと思います。このマルチメディアデイジーもその一つかと思います。そういう意味で、今後いろいろな場面で批准国としての対応の在り方が議論・問題提起されていくのでなかろうかと思っております。

話を元に戻しますが、ご案内にもございますが、今回のシンポジウムでは、平成25年度のデイジー教科書製作・提供事業について、現在までの報告を行いまして、これに基づきご参加いただきました皆さまと共にグループディスカッションを行い、更に普及をすすめる機会といたしたいと思っております。具体的にはこの後、最初に島根県安来市立赤江小学校の井上賞子教諭に基調報告をいただきまして、事業報告としてアンケート結果の報告、その後「デイジー教科書の現状・課題・将来に向けて」をテーマにワークショップによるグループディスカッションを行いたいと思っております。休憩をはさみまして、グループごとの発表と講師によるコメントをいただくというようなスケジュールで進めさせていただきたいと存じますので、よろしくご協力を賜りたいと思います。

終わりに、基調報告はじめご登壇いただきます皆さま並びにご参加いただいた会場の皆さまに主催者を代表いたしまして厚く御礼申し上げますとともに、今回のシンポジウムは、独立行政法人福祉医療機構様のご支援をいただいて実施、開催する運びとなりました。このことに感謝と御礼を申し上げまして、簡単ではございますが開会の挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願い致します。ありがとうございました。