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みんなのスポーツ

つくるスポーツ

 みんなのスポーツでは、「するスポーツ」以外の切り口で、スポーツとの新たな関わり方を考える、という提案をしています(本誌2002年4月号、52~53頁及び2003年2月号、57頁を参照)。
 今回は、「つくるスポーツ」という視点でスポーツとの関わりについて触れてみます。
 たとえば、障害が重度であるとか、プレイヤー(「するスポーツ」)としての能力が低く、競技スポーツ(たとえば、車いすバスケットボール)に参加することが難しい、といった人が、自分の大好きなスポーツと何らかの関わりを持ちたい時に、車いすバスケットボールのチームに所属し、マネージャーとしてチームマネジメントの部分で活躍しチーム力の向上に貢献する、といった関わり方が考えられます。また、スポーツ用の車いすや義足などを選手に最も適した形態に改良し、選手のパフォーマンスを高める、というような関わり方もあるでしょう。
 これらと違う形態として、スポーツ種目そのものをつくってしまう、という文字通りの「つくるスポーツ」というものも考えられます。障害の状況や実施場所の環境などを考慮し、ルールや道具などを手作りして、安全でかつ楽しいスポーツの場を提供していく、といった活動もスポーツとの新しい関わりと言えるのではないでしょうか。
 このような形でのスポーツとの新しい関わりは、これまでの「するスポーツ」という枠だけでは、スポーツを楽しむことができなかった人々に対しても、スポーツを通したQOLの向上をもたらすことになるのではないか、と期待しています。

(田川豪太 横浜ラポール)