音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

工夫いろいろエンジョイライフ

弱視【2】
●食事編●

提案:田畑美智子(東京都在住)
イラスト:はんだみちこ

目分量は危険

 勤め先の食堂では、備え付けの醤油さしは大きな口から直接食べ物にかけます。よくわからないで大量に出ても気付かず、醤油の海になってしまったことも一度や二度ではありません。自宅で調理する時は、調味料の容器から目分量で直接入れることは避けるようにしています。計量カップや計量スプーンできちんと入れたほうが料理も完成品通りにでき上がっていいのでしょうが、ただ忙しい日常でこれは結構面倒です。
 そこで、あらかじめ小皿やスプーン、お玉など使うものを決めておきます。そしてその容器に半分とか2杯とかといった入れ方をします。要は、直に入れるとどのくらい出ているかわからないので、ワンクッション置いているわけです。せっかくの料理を台無しにしたくないので、調味料の入れ過ぎには注意したいものですネ。

食器と食べ物の関係

 飲み物を注いだり食べ物を盛り付けたりする時は、食器の色を考えます。これはもちろん、コーディネートの意味もあります。黄色いお皿に彩りよく盛り付けて、太陽がさんさんと降り注ぐイメージを出してもいいし、白いお皿に赤と緑を盛り付けて、クリスマス気分にしてもいいし…。それと同時に、食べ物と食器が同じ色では、どのくらい入ったかわかりません。たとえばオフホワイトのお皿にクリームシチューを入れたり、黒いカップにコーヒーを入れたりすると、あふれるまで気が付かなかったりします。
 そこで、食べ物と食器の色には、ある程度のコントラストを付けるようにしています。コーヒーは薄めの色、ミルクは濃い目の色のカップというように。食べ物も、お皿にどの程度盛られているかわかるように、少し色が違う食器を使います。

熱い飲み物・冷たい飲み物

 カップに飲み物を注ぐ時、特に透明なものや色の薄いものは、どのくらい入ったかよくわからないことがあります。指をカップの内側に入れて、飲み物が指先に触れるまで入れる方法もありますが、指が触れることに抵抗がある人もいるでしょうし、熱い飲み物だったらやけどをしてしまうかもしれません。
 そこで、おおよそ半分くらいまで入ったと思うところで一旦注ぐのを中止して、平らなところにカップを置きます。それから、どちらかの手の親指と人差し指でカップを挟むように持ってみます。すると、今どのくらい注がれたか、カップの温度差でわかります。残りを注ぐ量は、それまで注ぐのに要した時間で推測できます。