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工夫いろいろエンジョイライフ

弱視【4】
●女性のおしゃれ編●

提案:田畑美智子(東京都在住)
イラスト:はんだみちこ

無難な色にしたほうがいいものも…

 最近は網目の大きなレースや多少シースルーなデザインの服が多いですね。鏡を見てもどの程度シースルーかわからないと、ちょっと不安だったりします。
 そんな時、専門店の方の話では、モカ色のインナーが一番違和感がないそうです。ただし、黒の服の場合は黒でないと逆に違和感があるとか。
 ストッキングも、黒が必要な場合を除いて、普通の肌の色に近い色にしています。
 さまざまなファッションにトライする時、自分の姿を映して見ることができないと、こうしたディテールが不安になります。こうした点で恥ずかしくないと自分で自信が持てれば、自分が着てみたい服に袖を通すことが、一歩気楽になると思います。

ファンデーションについて

 就職してから数年後、化粧品メーカーの方の指導を仰ぎ、化粧をするようになりました。
 私の場合、ファンデーションはリキッドよりパウダーのほうが肌に合うようです。よく、パウダーはムラができそうで自信がないという話を聞きますが…。
 母も私のムラ塗りを心配して、両手で一度、顔全体をなでるようにして、その後で眉をきれいに拭き取るようにとアドバイスしてきました。
 職場の同僚には、化粧が上手くいっていない時に指摘してもらっていますが、ファンデーションのムラは指摘されたことがありません。

口紅について

 視覚に障害があるために鏡をのぞいて化粧ができないと、口紅がうまく塗れているかどうか心配です。
 化粧駆け出しの頃は、上唇が塗れていないと同僚に教えてもらったことが度々でした。そんな時、先輩から、下唇にだけ少し多めに塗り、両唇をこすり合わせるようにすれば、上唇もきれいに塗れると教えてもらいました。やってみると、確かに輪郭通りに塗れているようです。凹凸があるので、はみ出したりしないのでしょう。
 お陰でずいぶん不安が払拭されました。

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
2003年9月号(第23巻 通巻266号)