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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2004年4月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編 ●滑らない工夫いろいろ●

提案:西田朱美 イラスト:はんだみちこ

西田朱美(にしだあけみ)さん

1歳の頃、ポリオに罹り両下肢に後遺症が残る。外出時は自走式車いすを使用。自営業の夫とラブラドール犬との3人(?)暮らし。8年前に退職後は神戸ポリオネットワークの会報の編集担当。しし座のB型。


車いすの円座(マット)滑り止め

車いすの座面に敷いている円座がずれやすい…これを解決したのが100円均一ショップで見つけた玄関マットなどの滑り止めシートです。大きさは60センチ×40センチ。網目状になっていて車いすの幅に合わせて折りたたみ、車いすのシートと円座の間に挟んで使います。同じ効果の福祉用具もありますが、価格は問題にならないほど高いはず。こちらは安いし、効果抜群。以前は100メートル動けばズリズリとずれてきていたものがまったく動かなくなりました。


床のリフォーム

歩ける下肢障害者にとって、玄関での靴の脱ぎ履きは危ないし、結構負担になります。そこで、フローリングの床を滑りにくいタイルの床材にリフォームして、靴の脱ぎ履きをなくしました。つまり、欧米式に靴のままの生活です。都会のマンションですので思ったよりも汚れません。お客様にも大好評です。

わが家は築7年の5階建てマンションで、入居時の条件として「バリアフリー」をあげ、ある程度の工事もしていただいています。それでも暮らしているうちにさらに自分たちに合った家にしていきたくなってきて、リフォームを重ねています。今回の床材変更もその中のひとつです。

タイルの床材は掃除が楽です。普段は掃除機をかけるだけでワックスは不要。雨の日の車いすの車輪の筋などはモップでふきとればきれいになります。意外だったのは、室内犬の耳障りな足音が気にならなくなったことです。


松葉杖などの先カバー

こちらは友達のアイデアの応用編です。

私の友達はノブカバーに滑り止めを縫い付けたものを持ち歩き、訪問先の玄関で杖の先にかぶせて上がることにしています。汚れ防止と、慣れた杖がそのまま使えて一石二鳥。そこで、手抜きが好きな私が考えたのは、100円均一ショップにある滑り止めつきの軍手。両手分で両松葉杖分ですね。いぼいぼのあるほうを着地面にあわせて輪ゴムで固定して使います。これなら縫わなくてもいいし、使い捨てもできます。