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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2005年7月号

編集後記

この原稿を書いている現在は、梅雨のまっただ中である。梅雨前線の活発化で今年も四国や北陸などで大雨による被害が起きている。迫利広さんが、単一の聴覚障害なら十分支援者として災害時に機能する、今後は、災害弱者として支援を待つだけでなく支援者として活動したいと、救援システムを開発し運用している経緯を書いておられた。心強い積極的な行動であり、ぜひ地域の支援計画に役立ててほしいと思う。特集を読んで、改めてキーワードは「地域」であることを確認した。顔の見える関係、何かあればすぐに支援できる関係、つまり身近な所で地域住民として支え合える関係をどう築いていけるかがポイントだ。まずは何から始めるか、自分の周りを見直したい。(S)


「文学に見る障害者像」では『博士が愛した数式』を取り上げました。記憶障害の人がメインに扱われる作品を紹介するのは、はじめてのような気がします。取りあげる作品を高次脳機能障害の関係者の方に相談したところ、今回の作品のタイトルがあがってきました。やはり、関係者の方のほうがたくさん情報をもっていて、教えていただくことが多いです。実際には、博士のような記憶障害はありえないようですが、博士をめぐりルートと「私」がどうかかわっていくのか、興味があります。原先生の原稿を拝見して、ますます作品を読んでみたくなりました。2006年には映画化されるとか。こちらも楽しみです。(K)