“生活不活発病”は「悪循環」を起して進行
- 「活動」・「参加」の重視を -
- 生活行為の困難で更に「生活が不活発」になり「生活機能低下の悪循環」が起る
- 生活行為(「活動」)の質・量の向上と、家庭内の役割・社会参加(「参加」)の拡大で 「悪循環」を断つ
- 「生活が不活発化」した原因を考え対策を
1 生活行為(「活動」)の困難で加速
○ “生活不活発病”では「心身機能」全体が低下するが、それによって生活行為(「活動」)が 困難になる。
○ 生活行為が困難になると、家庭内の役割や社会参加(「参加」)の範囲も狭くなり、更に「生活 が不活発」になり、生活不活発病が一層進行する。
(災害による環境の変化も社会参加の阻害条件として加わる。)
○ このように生活機能(「心身機能」「活動」「参加」)が相互に関係しあって、悪化していく 「生活機能低下の悪循環」が起る。
○ 高齢者は“生活不活発病”を起こしやすく、また一旦生じると「悪循環」を作りやすい。
2 「悪循環」を断ち切るには、生活を活発にすること。
○ 生活の活発化とは、生活行為(「活動」)の「質」と「量」の両方を向上させること。
○ 家庭内の役割や社会参加(「参加」)を拡大して、生活を活発にする。それにより「活動」の「質」 と「量」も向上する。
3 「生活が不活発化」した原因の明確化
○ 災害が直接に生活不活発病を起こし、「災害だから仕方がない」というものではない。 下に示すように色々な要因による「生活の不活発さ」が直接の原因。
○ なぜ「生活が不活発」になったのかを考えて、生活を活発にさせる手がかりの発見を。
<例>
1.環境の大変化のために動けない人
- - 家の中が散乱したり、周囲の道が危なくて歩けない
- - 避難所で通路が確保されておらず歩きにくい
- - つかまるものがないので立ち上がりにくい、など
2.することがないので動かない人
- - 自宅での役割(家事・庭いじり、など)がなくなった
- - 地域での付き合いや行事がなくなった、など
3.「動かないように」と抑制されている人、している人
- - 家族の「危ないから動かないで」
- - 同じく「まわりの人に迷惑になるから動かないで」
- - ボランティアの「自分達がやりますから」