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はじめに

1995年の阪神・淡路大震災、2004年の新潟県中越地震を始めとする被災の経験から、いわゆる「災害時要援護者」の問題が近年特にクローズアップされるようになりました。

 

国による「災害時要援護者の避難支援ガイドライン」(平成18年3月)などを契機に、各自治体での取り組みも活発に進められているところです。

 

一方、とりわけ障害者については、障害者団体およびその支援団体がイニシアティブを取り、災害時の救援活動やその後の調査研究や提言などを積極的に行い、避難支援体制づくりに重要な役割を果たしています。

 

本書は、「障害者が提言する、地域における協働防災のすすめ」をテーマに、障害者の災害時のニーズや必要な配慮事項、また「要援護者」支援にあたって課題とされる事柄について、当事者側から発信し、提言することを目指し、作成しました。

 

障害者関係20団体からなる「障害者放送協議会」の災害時情報保障委員会が企画を行い、これまで同委員会が行った調査研究やセミナーでご協力を得た第一線の活動家の皆様からも改めて執筆協力をいただきながら、とりまとめました。ご協力をいただいた皆様には、改めて御礼申しあげます。

 

防災体制をつくることは、ひいては誰もが安心して住める地域を共に作っていくことであり、支援を必要とする当事者を含む、市民の一人ひとりが協働していくことが大切であると考えます。本書が、それぞれの地域における取り組みの参考となれば、幸いです。

 

最後に、本書の作成にあたっては、独立行政法人福祉医療機構の助成をいただきました。ここに記してお礼申しあげます。

 

日本障害者リハビリテーション協会
家のイラスト