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30年のあゆみ

日本障害者リハビリテーション協会30年、戸山サンライズ10年

NO.14


1 全国身体障害者総合福祉センター
「戸山サンライズ」の概要

(2) 事業の実施状況


カ 社会参加等への支援事業

施設の利用状況
 研修会議室、懇談会等、食堂、研修宿泊施設等の過去10年間の利用状況は図表のとおりである。
 研修会議室は、開設当初は、障害者団体の会議利用を目的としていたが、年々一般団体の利用も増加し、10年目の現在では、利用する団体の半数近くを一般団体が占めている。

過去10年間の研修・会議室等利用状況

59年度 60年度 61年度 62年度 63年度 元年度 2年度 3年度 4年度 5年度 合計
研修会議室 5,442 35,091 32,433 30,542 28,088 30,463 29,630 29,293 31,205 34,289 286,476
懇親会等 1,905 5,613 3,554 2,797 2,668 3,976 3,938 3,411 2,156 2,202 32,220
食堂 8,367 42,402 59,400 67,917 74,351 78,737 78,416 81,436 77,140 58,577 626,743
研修宿泊施設 2,547 12,190 14,181 14,091 14,601 15,647 15,870 16,856 15,849 15,768 137,600
研修宿泊施設(私用) 40.4 55.1 62.7 62.2 62.8 67.8 70.5 72.5 68.5 68.4 63.1

注) 59年度は59年12月からの集計である。

線グラフ  施設利用者の推移

写真  1階 フロント
1Fフロント


グラフ  研修・会議室利用状況
研修・会議室利用状況

写真  大研修室
200名収容の大研修室

グラフ  研修宿泊施設利用状況
研修宿泊施設利用状況

写真  洋室

洋室(TW)

グラフ  食堂利用状況
食堂利用状況


写真  1F レストラン
1Fレストラン

グラフ  懇談会等利用状況
懇談会等利用状況

写真  懇親会風景
懇親会風景

 利用の目的も研修会、講習会、シンポジウム、総会、討論会などさまざまであり、規模も10名位の利用から200名を越える大規模なものまで幅広い需要がある。
 利用人数が一番多かったのは昭和60年度の35,091人で、平成元年度までは年々減少しているが、その後は次第に上昇の傾向を示しており、平成5年度の利用人数は34,289人と、昭和60年度に次ぐ利用があった。これは、研修会や総会などで利用する団体が定着化してきたためで、この傾向は今後も続くことが予想される。
 懇談会等は主に和風の料理をだす会席、洋食中心の立食、それ以外に幕の内弁当やオードブルなどを出す食事会があるが、開設当初は和食に力をいれていたため、会席の利用が多く、昭和60年度の利用人数は5,613名と過去最高を示している。その後は徐々に減少していき平成元年度に増加がみられる以外は全体的に減少の傾向を示している。
 食堂の利用者は開設以来年々増え続け平成3年度は81,436人もの方が利用している。これはそのころ、近所で国立予防衛生研究所の建設が行われており、その工事に携わる業者の昼食時の利用が非常に多かったためで、昼食の利用だけで200人を越える日もあった。
 平成3年以降は減少の傾向を示しているので、弁当の種類を増やしたり、メニューの改善をするなどの工夫をして少しでも多くの方に利用してもらうように努力している。
 研修宿泊施設の利用については、開設した年は利用率は40%程度であったが、翌年は50%を越え、昭和61年以降は毎年60%以上の利用率に定着している。特に平成3年度は利用率72.5%と一番高く16,856名の宿泊者があった。その後は減少しているとはいえ、宿泊者が15,000名を下回る年はない。
 利用者は養護学校、盲学校、聾学校、療護施設等が定着してきており、修学旅行シーズンは連日の利用があり、1日に3校の養護学校等の利用が重なることもある。障害者(障害者団体)の予約受付は宿泊を希望する月の11か月前の1日からであるが、この予約開始日には朝から電話が殺到してその調整に担当者は毎回頭をかかえている状況である。
 また、障害者の方だけでなく一般の方の利用も多く、ビジネスや家族旅行の足掛かりとして、研修会や講習会などの参加者の宿泊場所として、受験生の宿としてなど、実にさまざまな目的で利用されている。
 そして最近は外国の方の宿泊も増加し、JICAを始め世界陸上、視覚障害者柔道世界選手権、世界聾唖者会議などの宿泊場所としても利用されている。
 このように利用者のニーズが多様化するなかで、設立10周年という節目を迎えた今、私たち職員は設立から現在に至る過程を見つめ直し、反省をし、より質の高いサービスを提供できるよう努力していかなければならないと考えている。

リフトバス利用状況
 リフトバスサービスはセトプス(SETOPS)の愛称で知られているが、これはセルフ・ツアー・プランニング・サービス(Self Tour Planning Service)を略したもので、障害者の方がオリジナルな旅行計画をたてていくという意味でつけられたものである。
 セトプスは、障害者のために低額で都内とその近郊での足を確保することを目的としており、そのために障害者の団体・グループの希望ルートに合わせて、大型リフトバス2台(定員22名)とマイクロバス1台(定員9名)を常備しており、運転手は大新東株式会社との契約に基づいて運行に当たっている。
 過去10年間の利用件数の状況は図表のとおりで、徐々に増加の傾向を示していることがわかる。
 利用者は養護学校を始め、身体障害者療護施設、特別養護老人ホーム、病院、リハビリテーションセンター等幅広い範囲にわたっている。
 使用場所も年々広範囲になってきており、近郊の東京ディズニーランド、東京ドーム、池袋サンシャイン、浅草、東京タワー、上野動物園、山下公園等の日帰りの利用から比較的遠い箱根・伊豆方面、群馬県、山梨県、栃木県などへの一泊旅行までさまざまである。
 このような幅広いニーズに答えるためにも、利用者の率直な感想や意見に耳を傾け、より安全で快適な旅行を提供できるよう努力していかなければならないと思っている。

過去10年間のリフトバス利用状況

59年度 60年度 61年度 62年度 63年度 元年度 2年度 3年度 4年度 5年度 合計
大型バス1 66 104 120 135 152 125 167 148 154 1978
大型バス2 43 80 82 110 115 113 129 135
マイクロバス 19 23 46 47 52 59 46 71 47 410
合計 85 170 246 264 314 299 326 348 336 2388


グラフ  バス利用の推移
バス利用の推移

グラフ  リフトバス利用状況
リフトバス利用状況

写真  大型リフトバス
セトプス(大型リフトバス)


主題・副題:

30年のあゆみ
日本障害者リハビリテーション協会30年 戸山サンライズ10年

発行者:
財団法人日本障害者リハビリテーション協会
〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1
TEL 03-5273-0601 FAX 03-5273-1523

頁数:171頁~174頁

発行年月:平成6年11月30日