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「開発における障害に関する懇談会」 報告

司会: それでは次に、難民を助ける会の堀江さん、お願いできますか。

堀江: こんばんは。難民を助ける会で事務局長をしております、堀江と申します。

 難民を助ける会は、1979年にできた団体です。名前は難民を助ける会ということなのですが、もともとはインドシナ難民、ベトナム、ラオス、カンボジア等から来た難民支援を機に始まった団体です。現在は緊急支援、それから地雷対策、そして障害者の自立支援です。それを三本柱と呼んで、それにHIV/AIDS、マラリアといった感染症対策をしております。障害者の自立支援というのは、もともと難民支援から始まりました。1980年代、カンボジア・タイ国境のタイ側で支援をしようとする時に、まさにそこは先ほど長田さんが言うドナーダーリンの状況で、いろいろなところが支援をした。ただしその中で、障害者というのはドナーオーファンの状態で、誰も支援をしない。そこで助ける会は、そういった障害を持つ方々の難民を中心に、まず支援を始めました。その後、途上国で障害を持つ方々への自立支援につなげてっていった、という歴史があります。

 現在では、主にアジアの国で職業訓練ですとか、車いすの製造配布、あるいは理学療法といったプロジェクトを実施しています。具体的にはカンボジアでは職業訓練ということで洋裁のコースですとか、あるいはテレビやラジオの修理コース、バイクの修理コース、そのようなコースを開いて、障害を持つ方々を訓練校に受け入れて、技術を身につけた後に卒業して自立をしてもらうというプログラムを実施しています。またミャンマーでも同様の活動をしています。あるいは、カンボジアとラオスでは車いすの工房を運営しておりまして、車いすを製造して配布する、というようこともしています。

 1990年代から障害者の自立支援をしていますが、やはり課題というものもありまして、どうやって障害者の自立のプロジェクトを自立させていくか。ずっと助ける会が50年、100年ということはできませんから、それはどこかの段階で現地の方に移行していく必要がある。それをどうやってスムースにやっていくかということも課題ですし、それからどうしても身体障害者の支援から始まったものですから、なかなか重度の障害者に対してどういうアプローチで支援をするかというのも課題です。また、活動地の中で障害者自立支援ではアジアが中心です。やはり、長田さんがおっしゃったように、アフリカにもたくさんの障害者がおります。そういうところにどうやって活動を広げていくかというのも課題かなと思っています。

 まだまだこれから障害者自立支援に向けて頑張っていきますので、よろしくお願いします。以上です。