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障害者とメディア 「マスメディアと障害者」ヨーロッパ大会

全体会議Ⅱ(ニュース
(ニュース放送、ラジオ、新聞)の中の障害者の描写)

Ms. Elspeth Morrison
-英国BBC障害者関連教育担当者

Morrison氏は、障害を持つ人々をTVやラジオの中で適切に取り扱うための教育訓練を関係者に提供しています。

この教育訓練は、ラジオやTVで障害者問題を取り上げる重要性について理解を得るため、Morrison氏が単独で行っているものです。障害者が報道番組で取り上げられる率は1%以下であることが、ある調査で明らかになりました。彼女の取り組みはこの結果を受けて開始されたのです。障害者から寄せられる主な苦情は、彼らが画面に登場したり、電波で流されたり、ニュースとなる頻度が少なすぎるというものです。参加を要請される場合があっても、それは大抵望ましくない話題についてです。

「障害者」というトピックを扱うことは、しばしばジャーナリストにとって思いもつかないことです。例えこのトピックを取り上げることがあっても、次のようなお決まりの内容に限られています。一つは「センセーショナル」な話題で、ある人が身体障害を持っていながらも冒険したり勝利を収めたりというような話題です。二つ目は見る人や聞く人の感動を誘う話題、すなわち車椅子の生活を余儀なくされている人々への同情を促すような話題です。三つ目は慈善的、すなわち障害者の状況を改善する資金の調達を目的とする話題です。最後に最も前途有望であり、一般的になりつつある話題ですが、自分の権利を利用するための運動、すなわちアクセシビリティを確保する運動に携わる障害者のリポートです。この場合は障害者自身が自分たちの関心の的である話題(時には障害に関する話題以外)について語ります。

そしてMorrison氏が実際に見せる2つのビデオ・クリップから、障害者に関するリポートが受け手に与える印象は、受け手自身の経験およびナレーターの声の調子によって違ってくることがわかります。

マスメディア関係者は今後も障害者の平等に関する訓練を必要としています。この訓練は管理当局の支援を得て、障害者自身が行う必要があります。障害者が様々なプログラムに参加することがごく「自然」で当たり前のことになり、ジャーナリストの訓練が不要になる日が一日も早く訪れることを願っています。