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第22回総合リハビリテーション研究大会
「地域におけるリハビリテーションの実践」-総合リハビリテーションを問い直す-報告書

開催に当たって

静岡県立大学
手塚 直樹

   このセミナーは実行委員会で準備してきました。委員長の手塚です。
 地域におけるリハビリテーションの実践 -総合リハビリテーションを問い直す- ということで、第22回総合リハビリテーション研究大会を開催させていただきましたところ、定員の300人を越え、全国各地からご参加くださいました。感謝申し上げます。
 この第22回総合リハビリテーション研究大会、今年は東京開催ですが来年は2000年、高知で開催する予定です。四半世紀をまさに皆さんとともに歩んできたことになります。この時代の流れのなかで最近は大きく変化してきたと実感するわけですが、何が変わってきたか。本当にいろいろ変わっていますが、物事のとらえ方が変わってきました。サービスを提供する側だけでなく、利用者である障害者を主体に考えているということ。また、自己選択、自己決定を尊重するということ。そのためには的確な情報が確保されなければならない。そして特に、弱い立場の人への配慮を充分にしないといけない。こうした基本的な変化に的確に対応することを充分に認識しなければなりません。
 こうした視点にたったとき、従来の各分野ごとのリハビリテーションが、単に「総合リハビリテーション」というとらえ方で、それは本当に正しいのか。主体者である障害者の存在が、本当に尊重されているか。また、総合リハビリテーションというものが、障害者の立場にたって提供されているか。それらの事柄について検討作業を進めていく必要があると考えます。従いまして、今回のリハビリテーション研究大会は、「総合リハビリテーションの問い直し」をテーマとして確認したところです。
 このセミナーにおいて中心になるのは、全国各地で行われている「地域に密着した実践」を中心的テーマにおいて、その報告にもとづいて、三つの分科会でさらに新しい情報を加える。それが今回の中心プログラムです。そして、障害者主体の総合的な地域におけるリハビリテーションというものはどういうものであるかということを、このセミナーを通して検討したいというのが狙いです。
 また、政策課題である社会福祉基礎構造改革、いまご挨拶にもありましたように、皆様方たいへん関心の深いところですが、社会福祉基礎構造改革とリハビリテーションの関連が、いまひとつ分かりにくい。そこで三浦先生、調先生の対談を藤井さんの司会で進めます。それをプログラムの最初においています。
 また、現在もっとも関心が深まっているのは、脳外傷者のリハビリテーションです。リハビリテーションの実践をということで、最後にパネルディスカッションを設定しました。
 実行委員として、必ずしも充分な準備とはいきませんでしたが、最大の努力はしました。不行き届きも多々あると思いますがお許しください。また自主的な準備をしてくださったのは、主催者である日本障害者リハビリテーション協会の職員の方々でした。心から感謝を申し上げます。そして手話通訳、要約筆記、多くのボランティアの方に心から感謝を申し上げます。皆さんの積極的なご参加をいただいて、このセミナーが進むことを願っています。
どうもありがとうございました。


日本障害者リハビリテーション協会
第22回総合リハビリテーション研究大会事務局
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