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通学用低床型電動車いすの提供 -軟骨異形成不全症の少女に対して-

主題:
通学用低床型電動車いすの提供 -軟骨異形成不全症の少女に対して-
著者名・研究者名:
北野義明,寺田佳世 (石川県リハビリテーションセンター)高橋哲郎,前川満良(石川県工業試験場)吉田茂雄((株)シグ・ワークショップ)木越登(アクソンデータマシン(株))
掲載雑誌名:
第12回リハ工学カンファレンス講演論文集 12巻 53~56頁(1997年8月)
キーワード:
連絡先:
北野義明(石川県リハビリテーションセンター)
〒920-03 石川県金沢市赤土町ニ13-1
電話: 076-266-2860
概要:
この論文では、軟骨異形成不全症の少女に対して試みられた、通学用の低床型電動車いすの提供について書かれている。この電動車いすの導入は、対象者が中学校に入学するにあたり、通学距離が2kmになるために検討された。本人の要望と面接評価より以下のような条件を設定した。1)乗降しやすいもの2)骨盤傾斜に対応した良好な操作姿勢が保てること3)頚部への負担が少ないこと4)走行距離に十分な余裕があること5)屋外の移動を考慮すること。提供した車いすは「インバケア社製アクションパワー9000」をベースとして改良されたものであった。主な改良点は、座面の150mm低下、滑り止め付き一体型フットプレート、幅広アームレスト、「バリライト社製モジュラーバックシステム」、小型バッテリーの採用、コントローラの位置変更であった。試用評価の結果、対象者は自由に動ける喜びを感じ、「近くのお菓子屋さんに自由に行きたい」という望みがかない、満足げであった。しかし、駆動系のトラブルや疲労の問題点も指摘され、今後の検討が必要である。