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自立生活 国際フォーラム 日本語版

第5分科会資料:当事者運動と権利擁護(アドボカシー)

桃山学院大学社会学部  北野 誠一

A.権利擁護(アドボカシー)と当事者のエンパワーメント

1.アドボカシーの定義

アドボカシー(権利擁護)とは
個人や集団やコミュニティーがエンパワーメントする(自分らしく生きてゆく力を高める)ことを支援する技術や方法のひとつであり、特に社会的法的な権利に関わる諸問題に関して
(1)侵害されている、あるいは脅かされている本人(集団、コミュニティー)の権利性を明確にすることを支援すると共に
(2)その権利性を侵害する阻害要因との対決を支援し
(3)それらの問題を解決する力や、様々な支援を活用する力を高めることを支援する方法と技術の総体

2.エンパワーメントの定義

エンパワーメント(自分らしく生きてゆく力を高めること)とは
個人の場合
(1)その本人が冒されている、あるいは脅かされている主体性や権利や目標を明確にすると共に
(2)その心理的、社会的、法的、政治的阻害要因との対決に必要な本人の問題を解決する力を高め
(3)様々な支援を活用する力を高めてゆくプロセス

3.アドボカシーが実際に活用されるための3つの基本要件

(1)本人が自ら侵害されている権利性を明確に自覚すると共に、その阻害要因と対決していこうとする問題意識を持っていること
(2)何らかの妨害や抵抗を生んでいる本人の行為に、一定の権利性が存在すること
(3)本人(サービス利用者等)の権利性とそれゆえの訴えに対して、その権利性の立場に立って本人を支援することができるシステムが存在すること

4.個人(個別)のアドボカシーと社会(システム)アドボカシー
【図-4】参照

5.サービス提供機関(組織)に対する権利擁護システム
【図-1】参照

B.当事者と当事者運動の諸相

1.当事者(運動)の4つの側面
【図-2】参照

2.コンシューマー・コントロールの展開と自立生活センター
【図-3】参照

C.障害者に対する人権侵害

1.障害者に対する人権侵害の3類型
【図-4】参照

【図-5】参照

D.自立生活支援と後見的支援の諸問題

1.ヒューンマンサービスにおける支援の類型
【図-6】参照

2.後見的支援における2つの障害者像と権利論

(1)自立的障害者像と能動的権利論
本人の可能性をできる限り尊重すると共に、それが困難な場合においても、本人の選択が可能となるように支援することによって、自立生活主体としての本人の選択権を支援するあり方

(2)保護的障害者像と受動的権利論
第三者が介入・支援することによって、本人を権利侵害からできる限り保護し、本人の生命や財産権等を保護しようとするあり方

E.アドボカシーの世界的展開

1.欧米におけるアドボカシーの展開
【図-7】参照

2.アメリカ・カリフォルニア州におけるアドボカシーシステム
【図-8】参照

3.カナダ・ブリティッシュコロンビア州におけるアドボカシーシステム
【図-9】参照

F.日本における障害者権利運動及び現状の関連法体系の問題とこれからの方向性
【図-7】
【図-10】参照

G.障害者像の変革と障害当事者運動
【図-10】参照

H.障害当事者運動内部の連帯と他の人権運動との連帯の方向性