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工夫いろいろ エンジョイライフ

視覚障害【3】 住まう IT機器をくらしの中に

文:金沢真理(東京都盲人福祉協会)
イラスト:はんだみちこ

マニュアルいらずの家電

 最近では、操作音やON、OFFなど音声の工夫がなされている家電も多くなりました。また、操作パネルに点字が付いているものも多く見かけるようになりました。でも、点字が付いているからといって使いやすいものばかりではありません。いろんな機能がついていても、表示が見えなかったり見えにくいため限られた機能しか使えないものが多い中、音声だけでほとんどの操作ができる家電が出てきました。家庭用の留守番電話器や炊飯ジャーです。日本ビクターのコードレス留守番電話機TN-CX30-S・TN-CX30-Aは音声フルガイド付きです。
 また、三菱電気の音声ガイド付き炊飯ジャー「大沸騰IHステンレスボディーNJ-CE」や三洋電機の「パワフルメガ沸騰圧力IH家族会議」などが売られています。音声でガイドしてくれるので、いろんな機能をスムーズに使いこなすことができ、マニュアルが読めなくても楽しく料理ができます。今度買え替える時の候補にいかがでしょうか!

電話でインターネット!

 最近、パソコンでインターネットを閲覧したり利用している人も増えてきました。どこか外出しようとした時、パソコンを持っている人はいつでもニュースを読んだり、乗り換えで案内や費用、レストランを調べたり、また占いをやったりすることができます。では、パソコンを持っていないとそんな情報を利用することはできないのでしょうか?そんなことはありません。最近、いろんな電話会社で同じようなサービスを提供しています。パソコンでネットサーフィンするのと同じように、電話で情報を得ることができます。操作をするのは、電話をかける時だけで、あとは指示に従って言葉を電話器に発声するだけでいいのです。費用は今のところ、かけた電話の料金だけです。主なものは、NTTの「Vポータル」、全国同じ番号で0570―0033―03、日本テレコムの音声ネットサービスの「Voizi(ボイジー)」、番号は0088―36―8839です。

捜し物はどこですか?

 タンスなど引き出しの整理はどうされているのでしょうか。洋服や下着など最初ちゃんとたたんで整理したつもりが、出し入れをしているうちに、ごちゃごちゃになってしまうことがよくあります。タンスなどの引き出しを仕切って、その中には他の物を入れないように整理しておくと、たとえごちゃごちゃになっても多少捜しやすくなります。特に下着や靴下などそれぞれ仕切って分けておくと便利です。私が仕切りに便利な箱と思っているのが靴の箱です。引き出しに靴の箱をいくつか入れ、ちょっと大きめなものは箱を入れた他の空間ができるので、そこにまた別の物を入れておきます。小さな引き出しでも同じです。大きな空間で捜すのは大変なので、「ここにある」という場所を狭い空間にしておくと分かりやすくなります。とはいうものの、なかなか現実は厳しい!私も日々心がけていることでした。