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工夫いろいろエンジョイライフ

聴覚障害【4】
●これは使って便利!●

提案:野田尚子(熊本県ろう者福祉協会会員)
イラスト:はんだみちこ

携帯式ホワイトボード

 「あっ、これ、いい!」
と、手に取ってみた途端、一目惚れしてしまったのが、
 “携帯式ホワイトボード”。(どういう名称なのかわかりませんが、とりあえず、ここでは「携帯式ホワイトボード」と呼ぶことにします)
 全国難聴者・中途失聴者団体連合会に加盟しているグループなどが手作り・販売しているもので、携帯にぴったりのコンパクトサイズの手帳タイプにホワイトボードが貼ってあり、ペンや文字消しの収納ポケットまでついているんです。文字を書いてはさっと消し、また書いて…と、ホワイトボードならではの快適さそのまま!
 これまで、筆談ができるよう常にメモ帳を持ち歩いていたのですが、これでは紙がかさばるし、気が付けばカバンのなかでグチャグチャ…(それは私だけ?)。
 メモ帳には、記録として残せるという利点がありますが、筆談時の快適さではこの携帯式ホワイトボードがぴったり! それぞれの用途に合わせて使うとよいでしょう。

合図くん(振動呼び出し器)

 「まだかな~? あっ、こっち見た! 今度こそ私が呼ばれるかも?!」
 「あ、なーんだ、私じゃなかったんだー!」
 病院や銀行など、窓口での呼び出しを待っている間、そういうことはありませんか? 補聴器をつけていても離れていると聞き取りづらいですよね。
 そんな時は、福祉器具の「合図くん」がおすすめです。ポケベル(今はもう死語?)のような大きさで、2個で一組。受付のほうで一方のボタンを押すと、お客様が持っているもう一方が振動し、呼ばれていることを知らせます。
 合図くんには、1(光・音受信器)、2(単方向無線・振動呼出器)、3(双方向無線・振動呼出器)と三つのタイプがあります。
 すでにそれを使っているところでは、聞こえないお客様がじっと待つ、という苦痛がなくなり楽になった、と好評なのだそうです。


補聴システム「タイループ」

 補聴器でテレビ・ビデオの音声を拾う方におすすめ。テレビのそばに座っている時ははっきり聞こえるのに、離れていると騒音が入り聞こえにくくなってしまう、とお悩みではないでしょうか?
 そんな悩みを和らげてくれるのが、小型の「磁気誘導ループ」。
 テレビなどのイヤホンの口に接続し、ほとんどの補聴器についているT回路を使うと、周りの騒音はシャットアウト。クリアな音が耳に入ります。
 また、「タイループ」というのもあるんですよ。最近の携帯式FMラジオはテレビの音も聞こえますので、首にそのループの部分をかけて、ラジオにつなぐと自由に動きながらテレビの音を聞くことができるんです。
 このような、ちょっとした工夫で「聞こえ」をサポートできますし、そのための福祉機器もいろいろでてきています。それらを使わない手はありませんね。