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工夫いろいろエンジョイライフ

車いす【2】
●食事、その他編●
ちょっとした工夫が食事を変える!

提案:鈴木徳子(ヘルプ協会・立川)・大石幸治(東京都在住)
イラスト:はんだみちこ

1.ちょっとだれかに作ってみない???

 皆さんの家の台所は自分でお料理できるようになっていますか???なかなかこの狭い日本の住宅事情。使い勝手のよいシステムキッチンになっているお家は数少ないと思います。そんな台所でだれかのためにお料理を作りたいと思ってもなかなか大変です。そこでちょっと簡単に見栄えするお料理を…。
 最近は素敵なワンプレートディッシュを見かけますが、そういうお皿をひとつ用意してください。車いすで台所に入りお料理を作り、お皿を用意してそれぞれに盛り付けをし、運ぶ作業(プラス洗い物?)。これを簡単にするだけでとっても楽しく気持ちも軽やかにお料理できるようになります。お勧めは真っ白なワンプレート(できればプラスティックではなく瀬戸、陶器の物などを)、レトルト、スーパーの惣菜なども盛り付けを工夫するだけでちょっとしたごちそうに見えます。手はかけられなくても気持ちをたくさん込めてだれかのために台所に入ってみませんか?

2.小さなお盆を活用しよう!

 食事をする時、車いすがテーブルの下に入ることができれば一番よいのですが、家庭にあるテーブルが、車いすの横幅のほうが大きくて入らない、またはよそのお宅やお店での食事でテーブルの下に車いすが入らない状況があるとします。これでは、食事の前に困ってしまいます。テーブルなしで食事を試みれば、食べ物を置く場所も確保しなければなりませんし、器が熱い場合は、手に持つことさえままなりません。
 そこで、膝上に乗せられる小さなお盆を用意します。カラーのプラスチック製がよいと思います。そうです、そのお盆をテーブルとするのです! そうすれば、食べ物の置き場所にも困らず、熱いものもゆっくりと手元で食事することができます。しかも、汚した時も洗うだけでカンタンです。また、食事以外にも、コップを置いた形での歯磨き、プラモデルや編み物などの細かい作業にも、お盆は重宝します。ほかには、取り外しの利く、車いす取り付けのテーブルもよいでしょう。
 どこでも、いつでも、みんなと楽しく食事できる形が大切ですね。

3.いろいろ変身「まな板」

 台所にはさまざまな道具がたくさんあります。その中でいつも存在感を放っているのが「まな板」。今はさまざまな材質のものがでていますが、この「まな板」がいろいろな場面で使える道具に変身するのです。たとえば今いろいろなところで見かける「トランスボード」。車いすに乗っているとベッド、トイレ、風呂、自動車etc.乗り移らないと用を済ませられないことがたくさんあります。そんな時、重宝するのが100円ショップなどのプラスチックの「まな板」。これがとっても軽くて丈夫で、板の上は案外滑りやすく車いすから乗り移る際のサポート役になってくれるのです。その人の乗っている車いすの形などにカッティングしたり(自分でできない場合はホームセンターなどにあるのこぎりで切ってもらったり…)と自由に合わせてみてください。外出中に乗り移りで困ったことがある方は、一度試してみませんか?