厚生労働省が平成29年度の障害者職業紹介状況を発表

平成30 年5月25 日、厚生労働省職業安定局雇用開発部障害者雇用対策課は、平成29 年度のハローワークを通じた障害者の職業紹介状況等についてとりまとめた結果を報告しました。

ハローワークを通じた障害者の新規求職申込件数は202,143件(対前年度比5.4%増)、就職件数は97,814件(対前年度比4.9%増)で両者とも9年連続で増加となりました。また、就職率(就職件数/新規求職申込件数))は48.4%(対前年度差0.2ポイント減)でした。

障害別にみると、下の表のようになっており、精神障害者の就職が増えています。一方、身体障害者は、就職件数、就職率ともに減少しており、近年、就職希望者が減少傾向にあります。

表の「その他の障害者」とは、身体障害者手帳、療育手帳、精神保健福祉手帳等をもたない、発達障害、高次脳機能障害、難治性疾患等により、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な人たちです。これらの人々の新規求職申込件数、就職件数も最近10年連続で増え続けています。

これらの人々は、障害者雇用促進法に基づく助成金や、ハローワーク、地域職業センターなどの支援の対象ではあるものの、法定雇用率の対象にならないために、手帳所持者に比べると就職には不利だと考えられますが、それでも5,007件の就職者がいることから、潜在的なニーズは高いことがうかがわれます。

産業別にみると、「医療,福祉」(35,566 件、構成比36.4%)、「製造業」(13,595件、同13.9%)、「卸売業,小売業」(12,412 件、同12.7%)、「サービス業」(10,288 件、同10.5%)となり、医療、福祉分野へ就職が多いことがわかります。

また、解雇者数は、2,272 人でした。(平成28 年度は1,335 人)。
発表内容は次のサイトで見ることができます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000208340.html

障害種別 就職件数(対前年度差、比) 就職率(対前年度差)
身体障害者 26,756 件(184 件減、0.7%減) 44.2%(0.2 ポイント減)
知的障害者 20,987 件 (645 件増、3.2%増) 58.7%(0.7 ポイント減)
精神障害者 45,064 件 (3,697 件増、8.9%増) 48.1%(0.0 ポイント減)
その他の障害者 5,007 件 (427 件増、9.3%増) 41.2%(0.3 ポイント減)
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