[英国]下院がネット上の障害者虐待に関する特別レポートを提出

2018年8月3日、英国下院請願委員会(petition committee)は、ネット上の虐待(online abuse)に関する20万人の請願が寄せられ、特に障害者に対する虐待に関するものが多いことから、これを解決するために政府がなすべきことについての考えをまとめた特別レポートを議会に提出しました。

請願委員会は、11人の下院議員から構成されており、今回のレポートは、最終レポートを議会に提出する前に、その内容について広く国民、特に障害者およびその家族からの意見を聴取するために下院に提出されたものです。

レポートには、次のような内容が含まれています。

  • ○政府は、ネット上の安全に関する障害者の意見をよく聞かなければならない。
  • ○政府は、ソーシャルメディアの企業がネット上の障害者の安全について理解できるようにしなければならない。
  • ○障害を理由として人をネット上で攻撃することは犯罪であることを明らかにする法律を政府は作らなければならない。
  • ○これに関する罪を犯した人の名簿は公開しないが、雇用主はそれをチェックできるようにすべきである。
  • ○政府は、知的障害者がヘイトクライムに関して簡単に報告できるよう支援をしなければならない。
  • ○政府は、警察官を教育したり、学校での教育にとりいれたりしてネット上での障害者虐待について国民が理解ができるようにしなければならない。
  • ○政府は、メイトクライム(mate crime)についても取り組むべきである。(メイトクライムは、友人などのふりをして障害者を虐待したり利用したりすること。)
  • 2018年9月20日(木)まで、ウェブサイト、メール、手紙、電話で意見を募集しています。

レポートは、下のサイトで読むことができます。(寺島)
https://publications.parliament.uk/pa/cm201719/cmselect/cmpetitions/1459/145902.htm

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