[シリア]ポリオが再流行

リハ協ブログ2014年3月31日より転載

世界保健機関(WHO)によれば、シリアでポリオが再流行しているとのことです。ポリオは20世紀にもっとも恐れられた伝染病の1つで、わが国でも1960年代に大流行しましたが、生ワクチンの導入により1980年を最後に野生のポリオウイルスによる新たな患者は出ていないとのことです(厚生省HPから)。シリアも1990年にポリオの消滅宣言をしましたが、昨年から再び流行し始めたとのことです。患者数は、200人とも1000人とも言われています。

ポリオは、ポリオウイルスのいる水などを飲んで感染します。乳幼児がかかることが多い病気です。ポリオウイルスに感染しても、多くの場合、症状は出ずに知らない間に免疫ができますが、ウイルスが脊髄に入り込み、手足に麻痺が残ってしまうことがあります。

今回の感染は、ポリオが常在しているナイジェリア、パキスタン、アフガニスタンから、外国兵士などが持ち込んだのではないかと言われていますが、内戦が続いているため、子どものワクチン接種率が91%から66%に低下していることが原因とのことです。

詳しくは、http://www.who.int/features/2013/syria-polio-vaccination/en/をご覧ください。(寺島)

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