[カナダ]ブリティッシュ・コロンビア州でインシュリン・ポンプの対象を全年齢に拡大

リハ協ブログ2018年7月6日より転載

カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州政府によれば、2018年7月3日から1型糖尿病患者を中心にインシュリン・ポンプを必要とする人にそれを給付することにしたそうです。

それまでは、25歳までの1型糖尿病患者にはポンプを給付されていたのですが、インシュリン・ポンプの使用には、年間6,000から7,000カナダドルほどかかるとのことで、25歳になると自費で支払うか、インスリン注射にもどるかしていたそうです。今回の制度改正により、年齢制限なく給付されるとのことです。

ブリティッシュ・コロンビア州には485,000人の糖尿病患者がいて、そのうち、ポンプを必要としている25歳以上の患者は830人で、その人たちが恩恵をうけるとのことです。これにより、カナダでは3州で年齢制限が撤廃されたことになるとのことです。

詳しいことは、下のブリティッシュ・コロンビア州政府のサイトをご覧ください。

https://news.gov.bc.ca/releases/2018HLTH0060-001168

なお、インシュリン・ポンプは、腹部のベルトにつける携帯型の装置で、装置から伸びた注射針が腹部にささっていて、一定時間にインシュリンを注射します。インシュリンがまったく出ていない1型糖尿病患者にとっては画期的な装置です。最近は、コンピュータとセンシング技術の進歩により、血糖値の表示を見てインシュリンを注入することができるようになっていたり、また、機械が血糖値を測定して、低血糖になりそうなときには、自動でインシュリン注入が中止されるインテリジェントタイプのものも販売されています。また、今後、高血糖になると自動的にインシュリンが注入されるポンプも発売される予定であるといわれています。(寺島)

menu