[米国]大学図書館等におけるプリント障害学生に対する情報保障についての白書

リハ協ブログ2019年8月20日より転載

2019年7月22日、研究図書館協会(Association of Research Libraries:ARL)とバージニア大学(UVA)図書館は、「法律とアクセシブルテキスト:公民権と著作権の調和(The Law and Accessible Texts: Reconciling Civil Rights and Copyrights)」という白書を発表しました。 著者は、Brandon Butler氏(UVA)、Prue Adler氏(ARL)、および、Krista Cox氏 (ARL)です。アンドリュー・W・メロン財団からの助成金によるプロジェクトの一部として作成されたこの白書は、高等教育機関が、プリント・ディスアビリテイ(Print Disability)の学生に対して公平な情報アクセスを提供するという使命を果たすために、法的枠組み内でどのようにすればよいかについて考察しています。

公民権法などにより、高等教育機関には、学生が教材に平等にアクセスできるようにする法的義務と道徳的義務があるため、視覚障害、ディスレクシア、身体障害など、従来の印刷物を使用するのが難しいプリント・ディスアビリテイの学生が増えているなかで、点字に翻訳したり、拡大文字ファイルにしたり、スクリーンリーダー用に加工したりする作業が、大学の大きな負担となっています。

一方で、出版社は、アクセシブルなフォーマットを提供する必要はなく、逆に、著作権に基づき、アクセシブルなファイルを提供する際に、学生が印刷された教科書を購入していることを示すよう求めてくることもあります。

公民権と著作権のはざまで、大学がどのように効率的に情報保障していけばよいかについて考え方を示しています。

詳しくは、下の白書をお読みください。

プレスリリースは下のサイトにあります。

https://www.arl.org/news/white-paper-examines-providing-access-to-texts-in-context-of-civil-rights-and-copyrights/

白書は、下のサイトにあります。(寺島)

https://www.arl.org/wp-content/uploads/2019/07/2019.07.15-white-paper-law-and-accessible-texts.pdf

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