[電子図書]パンデミックにおける読字障害のある生徒の支援状況に関するレポート

2021年3月5日、アメリカの非営利団体のBenetechは、「経過報告:世界的パンデミックにおいて読字障害の学生を支援する(Progress Report: Supporting Students with Reading Barriers During a Global Pandemic)」を公表しました。

同報告書では、失読症、視覚障害、肢体不自由等、読書に困難のある10,000人以上の学生をサポートする800人以上の教師に、パンデミック中の学生支援の経験について調査した結果をまとめています。

17ページのレポートの概要は、つぎのとおりです。

調査対象:米国50州の教員等840人。身分は、特別教育教員44%、視覚障害児専門教員16%、支援機器専門家12%、一般教員4%、教育セラピスト3%、図書館司書3%、その他18%。

調査期間:2020年12月3日~2021年1月5日

教員等が支援している学生の家計状況:全学生のうち、無料又は低価格の食事の提供を受けている割合が1/4未満31%、1/4以上~1/2未満18%、1/2以上3/4未満20%、3/4以上31%

自分の教える学生たちが、十分に読書や学習ができると答えた教員等の割合:47%

教員たちが考える学生の学習能力に影響する要因:両親や保護者の支援69%、学校の教師や学校管理者の支援67%、家庭でのインターネットへのアクセス77%、機器の活用79%、必要なフォーマットによる図書が手に入るかどうか75%

自分の学生がインターネットや情報機器を利用できると答えた教員等の割合:59%
Benetechは、シリコンバレーに事務所があり、社会貢献のためのソフトウェアの開発を目的としています。教育、人権、雇用、貧困の4つの主要な分野で活動していますが、とりわけ、Bookshareという電子図書館は、世界中の失読症、視覚障害、脳性麻痺等読書に困難がある人々に、マルチメディア化した読みやすい電子図書を無料または安価で提供しています。電子図書には、教科書、ベストセラー、児童書、キャリアリソースなど973,297 タイトルが登録されているとのことです。

レポートは、下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://benetech.org/blog/progress-report-supporting-students-reading-barriers-during-global-pandemic/

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