[オーストラリア]社会サービス省が国民障害保険制度に関するレビュー調査結果を公表

リハ協ブログ2020年1月26日より転載

2020年1月20日、社会サービス省(Ministry of Social Services)は、国民障害保険制度(National Disability Insurance Scheme:NDIS Act)に関する2019年のレビュー調査結果を公表しました。

このブログでも、何回か紹介していますが、オーストラリアでは、国民障害保険制度を導入しましたが、制度移行にともなう混乱があります。そこで、オーストラリア政府は、NDISの対象者かどうかの決定、NDISの支援計画の作成、計画の見直しに要する時間を短縮するための新しい基準を策定し、2020年7月1日から実施することとしています。それに先立ち、NDISの問題点などを明らかにするためにこのレビュー調査を実施したものです。

レビュー調査は、NDISに関する専門家のDavid Tune AO PSM氏に委託して実施されました。オーストラリア各地の障害者、家族、介護者、支援者、事業者等を対象に、地域のワークショップ、オンライン調査、および意見聴取を通じて、経験とアイデアを集めたものです。2019年12月に政府に提出されました。

調査結果によれば、NDISへの移行は混乱を招いた、対象かどうかの決定に時間がかかる、透明性が欠如している、十分な情報に基づいた効果的サポートが必要、NDISは複雑すぎてついていけない、国民障害保険機関(National Disability Insurance Agency::NDIA)のスタッフが障害を理解していないなどが示されました。

今後、政府は、調査報告書に対する正式な対応を示す予定だとのことです。

詳しくは、下のサイトをご覧ください。(寺島)

https://www.dss.gov.au/disability-and-carers-programs-services-for-people-with-disability-national-disability-insurance-scheme/2019-review-of-the-ndis-act-and-the-new-ndis-participant-service-guarantee

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