[米国]運輸省が介助動物の航空輸送に関する規則の改正案についてのパブリックコメントを開始

リハ協ブログ2020年1月30日より転載

2020年1月22日、運輸省(Department of Transportation:DOT)は、航空アクセス法(Air Carrier Access Act:ACAA)の介助動物(service animal)の輸送に関する規則の改正案についてパブリックコメントを求めていることを発表しました。

規則改正の目的について、介助動物は障害のある人々の生活において不可欠な役割を果たしていることを認識するとともに介助動物の使用を保証したいと考えているが、同時に、ペットと一緒に航空機で旅行したいがために介助動物であると無理に主張する乗客を減らしたいとしています。

改正案では、次のような提案をしています。

  • 介助動物とは、障害のある人のために働いたりや仕事するために個別に訓練された犬と定義する。航空会社は、介助動物を犬に限定しても良い。
  • 情緒的サポート動物(emotional support animal)は介助動物とは見なさない。
  • 精神的介助動物(psychiatric service animal)は介助動物とみなすが、介助動物と同じ訓練と処遇を求める。
  • 介助動物の行儀がよく、健康であることを証明するDOTが開発した書類を乗客に求めることを航空会社に認める。また、長時間にわたる飛行の場合に、介助動物が良い衛生状態を保つ能力があるかどうかを明らかにする書類を求めることを認める。
  • 介助動物と一緒に旅行する障害のある乗客に、介助動物に関する文書を処理し、動物を観察するのに十分な時間を確保するために一般の乗客より1時間前に空港でチェックインすることを求めることを航空会社に認める。
  • このチェックインプロセスの対象となる介助動物を連れた乗客を速やかにチェックインするよう航空会社に求める。
  • 障害のある乗客と一緒に旅行する介助動物の数を一人につき2匹に制限することを航空会社に認める。
  • 航空会社が、介助動物を連れた乗客の足元に介助動物が収まるように要求することを認める。
  • これまでどおり、ハーネス、リーシュ、テザー、その他により介助動物を連れた乗客が介助動物を管理することを航空会社が求めることができることとする。
  • これまでどおり、暴れたり、他人の健康や安全に直接脅威を与える介助動物の輸送を航空会社が拒否することを許可する。
  • 動物の種類だけで、航空会社が介助動物の輸送を拒否することは、これまでどおり禁止する。

パブリックコメントの締め切りは、60日間となっています。

プレスリリースは下のサイトをご覧ください。

https://www.transportation.gov/briefing-room/us-department-transportation-seeks-comment-proposed-amendments-regulation-service

パブリックコメントのサイトは下にあります。(寺島)

https://www.regulations.gov/document?D=DOT-OST-2018-0068-4724

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