[ITU]障害のある人々の生活の質を改善するためのデジタル技術に関する声明を発表

国際電気通信連合(International Telecommunication Union:ITU)は、2019年12月13日に声明を発表しました。声明のタイトルは、「ITUのメンバーは、ICTアクセシビリティの促進における新しい技術の役割に注目している-障害のある人々の生活の質を改善するための鍵となるデジタル技術への公平なアクセス(ITU members focus attention on the role of emerging technologies in promoting ICT accessibility - Unbiased access to digital technologies key to improving the quality of life of persons with disabilities)」です。

声明では、ITUは、デジタルインクルージョンプログラムを通じて、性別、年齢、能力、または、場所に関係なく、ICTアクセシビリティを促進し、より公平でインクルーシブなデジタル社会を構築することにより、すべての人々をエンパワーする取り組みを行う加盟国を支援するとしています。また、ITUはリソースを開発し、ICTアクセシビリティを実現するためのデジタルインクルージョンの政策と戦略のために加盟国の能力を強化し、これにより、デジタル時代に誰も取り残さないことを確実にするとしています。

声明のなかで、2019年11月20日から22日にエクアドルのキトで開催されたアクセシブル・アメリカ(Accessible Americas)のイベント、2019年12月4日から6日にマルタのセントジュリアンで開催されたアクセシブル・ヨーロッパ(Accessible Europe)のイベントが取り上げられ、新しい技術開発についての紹介がありました。

例えば、ポルトガル語の字幕をブラジル手話に変換するソフトウェア(聴覚障害者向け)、テキストと画像を音声に変換するソフトウェア(音声機能障害のある学生向け)、モバイルホンのテキストを手話に変換するソフトウェア(聴覚障害者向け)、安全情報、施設情報、観光情報などを提供する移動支援ソフトウェア(視覚障害者向け)、スマホやパソコンなどの機能だけで動作する視線入力ソフトウェア(音声機能障害者向け)、バーチャルリアリティーを使ってイルカと一緒に泳いだり探検したりできる装置(認知・知的障害者向け)、リモート機能を使って在宅で手足の機能障害を改善する装置(肢体不自由者向け)などの機器が紹介されています。

詳しくは、下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.itu.int/en/mediacentre/Pages/2019-CM11.aspx

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