[EU]施設からコミュニティベースのケアへの移行に関する欧州専門家グループの会議を開催

2020年1月16日、施設からコミュニティベースのケアへの移行に関する欧州専門家グループ(European Expert Group on the Transition from Institutional to Community-based Care :EEG)は、シュピドラ(Špidla)レポート発刊10周年を記念した会議を開催しました。

会議のテーマは「インクルージョンに向けて(Towards Inclusion)」で、欧州委員会雇用社会問題機会均等総局(Directorate-General for Employment, Social Affairs and Equal Opportunities)の支援を受けてブリュッセルで開催されました。

会議の目的は、シュピドラレポート以後10年間の進捗状況を評価することで、EUが施設ケアからコミュニティーベースのケアへの移行にどのように貢献したか、また、今後10年間に何をする必要があるかについて検討しました。

また、会議において「インクルージョンに向けた10年(10 YEARS TOWARDS INCLUSION)」という共同声明が出されました。声明は、次のような内容を含んでいます。

  • EUは、過去10年間に脱施設化に向けて大きな貢献をしてきたものの、100万人を超える人々がまだ施設に住んでいる。
  • 脱施設化を推進するために加盟国はEUの資金を施設に使うのではなく、家族ベースおよびコミュニティベースの支援に使う必要がある。
  • EU基金の改革のために関係者が積極的に関与すること。
  • 改革は、例えば住宅や教育へのアクセスなど、他の投資と連動しながら実施すること。

なお、シュピドラレポートは、2009年にEEGが発刊した施設からコミュニティベースのケアへの移行に関する最初の報告書です。

詳しくは、下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://deinstitutionalisation.com/2019/12/12/towards-inclusion-conference/

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