[文科省]「視覚障害のある児童・生徒に対するデジタル教科書等の教育効果に関する調査・分析」を公表

文部科学省は、令和3(2021)年4月26日に開催された「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議(第10回)」において、令和2年度に実施した「視覚障害のある児童・生徒に対するデジタル教科書等の教育効果に関する研究についての調査・分析」を公表しました。

同調査は、総務省行政評価局が実施している政策効果の把握・分析手法の実証的共同研究において、文部科学省が令和2年度に実施したものです。

調査の目的は、視覚障害のある児童・生徒に対し、デジタル教科書等を用いた授業や家庭学習を行った場合、従来の紙の拡大教科書を使用する授業や家庭学習と比較して、授業や家庭学習が支障なく実施できるか等を検証することにより、視覚障害のある児童・生徒の学習環境の保障の観点から、より適切な方法による教科書の提供に関する示唆を得ることとしています。

調査は、ウェブによるアンケート調査、学校訪問又はオンラインによるヒアリング調査、学校訪問又はオンラインによる実験により構成されています。

アンケート調査は、小学校、中学校及び特別支援学校で、紙の拡大教科書の利用申請を行っている児童・生徒と、指導を主に担当する教員1,123人からの回答を得ています。

また、学校訪問又はオンラインによるヒアリング調査では、実際に紙の拡大教科書とデジタル教科書等を使用した児童・生徒及びその担当教員8校17名に対して調査を実施しています。

学校訪問又はオンラインによる実験では、15名の児童・生徒に対して、 書き込み課題、音読課題、検索課題を実施しました。

分析によると、デジタル教科書等は、紙の拡大教科書と同等程度の作業効率がありました。また、デジタル教科書等のメリットについては多数の指摘があり、デメリットの指摘は限定的であることから、視覚障害のある児童・生徒における教科書内容へのアクセスの観点からは、デジタル教科書等は紙の拡大教科書と同等以上に有効と考えられるとしています。

詳しくは、下のサイトをご覧ください。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/157/giji_list/mext_00726.html

また、報告書全体は、下のサイトにあります。(寺島)

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/seisaku_n/seisaku_ebpm.html

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