[国交省]駅の無人化に伴う安全・円滑な駅利用に関する意見交換会取りまとめ案

令和3(2021)年5月14日、国土交通省は、第4回「駅の無人化に伴う安全・円滑な駅利用に関する障害当事者団体・鉄道事業者・国土交通省の意見交換会」を開催し、同意見交換会の現状とりまとめ(案)を示しました。

同意見交換会は、無人駅の増加、および、駅員が不在となる時間帯がある有人駅もあり、障害当事者団体からこれらの無人駅等の安全、円滑な利用に係る要望が寄せられていることから、障害当事者団体及び鉄道事業者の双方から無人駅等の諸課題等について意見を聞き、無人駅等の安全、円滑な利用に資する取組について検討するために令和2年11月6日に設置されました。構成員は、障害当事者団体、鉄道事業者及び国土交通省の三者となっています。

これまでの交換会の議論を踏まえ、次のような取りまとめ案が示されました。

(1)障害当事者の方々への適切な案内・情報提供の実施
①視覚障害者の方々に対する駅務機器等への適切な誘導の必要性
 無人駅における自動券売機、改札機、インターホン等の位置情報や音声案内の実施状況、各社のホームページ・SNS等による情報提供の実施状況等の点検と改善の検討。
②聴覚障害者の方々に対する文字情報の提供
 無人駅における異常時を含めた文字による情報提供の実施状況、各社のホームページ・SNS・QRコードの活用による情報提供の実施状況など、聴覚障害者の立場に立った文字による運行情報等の提供について点検と改善の検討。
③障害当事者の方々の問い合わせを受ける窓口等の整備
 体の不自由な方々専用の連絡受付窓口の整備や、問い合わせプロセスの見直し、ホームページやSNS等の活用による情報提供の充実等について点検と改善の検討。
(2)介助の申込み等にかかる事前連絡に関する認識の共有
 事前連絡がなくとも対応されているにもかかわらず、現場において誤った案内を行わないようにするため社内ルールを再度周知・徹底するとともに、情報の行き違いが発生しないような連絡体制の点検、そのほかアプリの活用など、情報の行き違いが生じないようにするための再点検。また、事前連絡なく来駅した場合の待ち時間の短縮等の対応を検討。
(3)列車運転士等の乗務員による介助の実施
 ① ホームから駅出入口間の段差が解消されている駅
 ② 短編成でかつ比較的ダイヤ設定に余裕のある路線、区間
 ③ 乗務員室の施錠又は乗務員室直近の扉において介助を実施
 ④ 転動が発生しないような措置を確実に実施
 以上要件が満たされる路線等において試行的に実施すること等を検討。

今後は、さらに3回の検討会を開催しガイドラインを示すこととされています。
詳しくは次のサイトをご覧ください。https://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_fr2_000017.html

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