[オーストラリア]州政府と連邦政府がソーシャル・インパクト投資協定に署名

2020年7月13日、州政府および準州が連邦政府とのソーシャル・インパクト投資協定に署名しました。署名したのは、南オーストラリア、ニューサウスウェールズ、ノーザンテリトリー、タスマニア、ビクトリア、西オーストラリアです。 ソーシャル・インパクト投資は、ソーシャル・インパクト・ボンドともいわれているもので、行政の成果連動型支払契約と民間資金投資を組み合わせたものです。

行政はNPO等の社会サービス提供団体と業務委託契約を結びますが、委託料の支払いは成果に基づき支払われます。例えば、障害者の就職支援をして〇人就職させるというような契約であれば、それが達成できれば委託料が支払われますが、達成できない時は支払われないということです。この方式では、NPO等の社会サービス提供団体は財政的余裕がない場合委託契約を結べないことになりますが、その期間は、社会サービス提供団体が債権(ボンド)を発行したりして民間の投資家から資金を集め事業を実施するというものです。投資家は委託費の支払い後に資金を回収できます。

2010年ころにイギリスではじまり近年欧米各国で急速に発展してきています。オーストラリアでの市場規模は、2015年6月30日の推計では12億ドルでしたが、昨年は199億ドルに達しているとのことです。

モリソン政府は、この方式により、ホームレスの危険にさらされている人々を支援するプロジェクトに850万ドル等、脆弱なグループを支援するプロジェクトに総額2,230万ドルの支援を約束しています。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://ministers.dss.gov.au/media-releases/5981

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