[英国]2005年精神能力法の行動規範の変更案等についての意見募集

2022年3月17日、保健社会福祉省、法務省、教育省、および、ウェールズ政府は、「2005年精神能力法(Mental Capacity Act 2005: MCA)」の行動規範(Code of Practice)の変更案と自由保護保障措置(Liberty Protection Safeguards: LPS)の実施について意見募集を始めました。

2007年に発効したMCAは、自分の介護と治療について自分で決定する精神的能力が不足している可能性のある人々を保護するとともにエンパワーすることを目的としています。また、将来的に能力が不足する可能性があるときに備えて準備をする能力を持っている人々も対象にしています。行動規範は、介護者や治療者のためのもので、MCAに基づき日常の業務で守るべき内容について記載しています。

しかし、MCAは、これらの人々を適切に保護できていないという指摘があり、2007年に「自由の剥奪セーフガード(Deprivation of Liberty Safeguards:DoLS)」が導入され、2009年に発効しました。これにより、これらの人々は、必要な支援を得られることになりました。

しかし、制度が複雑すぎるなどの理由から実際には、ほとんど利用されることがなかったことから、2019年にMCAが改正され、DoLSに代えて、2022年4月までにLPSが導入されることになりました。

今回の意見募集では、LPSの内容と、その導入に伴う行動規範の変更について国民からの意見を募集しています。

この意見募集はイングランドおよびウェールズが対象です。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.gov.uk/government/consultations/changes-to-the-mca-code-of-practice-and-implementation-of-the-lps

menu