[英国]統計局が「英国における障害者の賃金格差:2021年」を公表

2022年4月25日、国家統計局(Office for National Statistics)は、「英国における障害者の賃金格差:2021年(Disability pay gaps in the UK 2021)」を公表しました。

このデータは、2014年から2021年までの年次人口調査を使用して、回帰分析を行っています。過去2年間は、コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックをカバーしています。

主な分析結果は次の通りです。

  • 障害者の賃金格差(障害者と非障害者の賃金の中央値の差)は、2021年には13.8%であった。コロナウイルスの大流行前の2019年には14.1%であった。2014年は11.7%だったので、差はわずかに拡大した。
  • 男女の賃金格差は、2021年には障害のある男性の賃金の中央値は、障害のない男性より12.4%少なく、障害のある女性の賃金の中央値は、障害のない女性より10.5%少なかった。
  • 2021年のウェールズに住む障害者の賃金格差は11.6%で、英国の4か国の中で最も差が小さく、スコットランドは18.5%で最も賃金格差が大きい。
  • 日常生活活動に多くの制限がある障害者の賃金は、体調がすぐれない非障害者の賃金と比較して賃金格差が一貫して大きく(2021年には19.9%)、日常生活活動の制限が少ない障害者よりも大きい。(2021年には12.1%)。
  • 主な障害が自閉症である障害者は、他の種類の障害のある障害者よりも、体調がすぐれない非障害者との賃金格差が大きい。(2021年には33.5%)
  • 個人的特性および仕事の性格により調整すると、障害のある従業員のほとんどのグループと体調がすぐれない非障害の従業員の間に見られる賃金格差は狭まる。特に、自閉症を主な障害とする障害のある従業員で最大の狭まりが見られた。(33.5%が9.9%に縮小)

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.ons.gov.uk/peoplepopulationandcommunity/healthandsocialcare/disability/articles/disabilitypaygapsintheuk/2021

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