地域発~人をつなぐ地域をつなぐ-あらかわ遊園がリニューアルオープン~みんなが楽しめる遊園地へ

「新ノーマライゼーション」2022年9月号

編集部

「あらかわ遊園」は、東京23区内唯一の公営遊園地です。設備老朽化のため、2018年12月から休園して大規模改修をしていましたが、今年4月21日に3年5か月ぶりにリニューアルオープンしました。今回の大規模な改修は、約30年ぶりで、老朽化した施設や設備の改修にあわせて園内のバリアフリーの整備や車いすのまま利用できるアトラクションの導入などを行い、小さなお子さんや障害のある人、高齢者など、みんなが楽しめる施設に生まれ変わったとのことなので、実際どうなっているのかを編集部で取材しましたのでご紹介します。

最寄り駅からあらかわ遊園までのアプローチ

あらかわ遊園の最寄り駅は都電荒川線「荒川遊園地前」。停留場を降りてすぐに「あらかわ遊園」と書かれたアーチが出迎えてくれました。アーチをくぐり、遊歩道を歩いて約4分であらかわ遊園の入園ゲートに到着です。

バリアフリー化の整備と車いすのまま乗れるアトラクション

園内は奥に向かってゆるやかな登り傾斜になっています。通路の幅が広くゆったりしているので車いすの人も利用しやすくなっています。階段のあるところはう回路があるので移動の際の困難はありません。園内のトイレはすべて多機能トイレに整備されています。

そして6つのアトラクションのうち、観覧車とメリーゴーランド、豆汽車の3つが車いすのまま乗れるようになりました。これまで観覧車は乗り場が地上から6m上にあったために、階段を登れない人は乗れませんでしたが、今回のリニューアルで乗り場が地上の位置に下げられ、最高地点が32mから40mになりました。そして28台のゴンドラすべてに車いすのまま乗降できます。ゴンドラは冷暖房完備なので、暑い夏や寒い冬も快適に時間を過ごすことができます。2つめはメリーゴーランド。木馬や馬車のほかに、新たにパンダやイルカ、恐竜などが加わりました。車いすで乗れるのは馬車(1台)です。馬車の一方が可動式になっていて馬車の幅を広げて間に入ることができます。動かないように固定するので、安心です。この馬車は、乗降場所に近いところに止まるようになっているので、乗り降りがしやすくなっています。3つめは「豆汽車」。汽車の最後尾が車いすのまま乗り込めるようになっています。アトラクションに乗っていつもと違う風景を楽しむことがきそうです。

バリアフリーの整備と車いすのまま乗れるアトラクションを中心に紹介しましたが、他にも小動物と触れ合えたり、休憩や食事スペースもバリアフリーになっています。詳しくはホームページをご覧ください。

おわりに

「あらかわ遊園は、荒川区の貴重な観光資源で、荒川区を知っていただくための大事なツールです。今回のリニューアルで障害のある人にも楽しんでもらえるアトラクションもできました。これからも可能な限り、みなさんに楽しんでいただける遊園地を目指していきます」と園内を案内していただいた荒川区子ども家庭部荒川遊園課の野口正紀さんが話してくれました。

あらかわ遊園は小規模ですが、今回バリアフリー面が整備されたことによって障害のある人をはじめ子どもからお年寄りまでみんなが楽しめる施設になりました。過ごしやすい季節になったらぜひ訪れてみてください。

〇あらかわ遊園情報〇

〒116-0011東京都荒川区西尾久6-35-11
詳しい情報は、ホームページでご確認ください。
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/yuuen/

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