リハ協アップデート

「新ノーマライゼーション」2022年12月号

今年で22年目を迎えたダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業の第22期生として来日していた5か国5人の研修生たちの研修は、無事に修了を迎えようとしています。コロナ渦のため来日が1年半以上も遅れ、日本語教師とオンラインでそれぞれの自国とを結んでの日本語・日本手話学習をせざるを得なかったことは拙誌5月号のこのページでお伝えしたとおりです。

今年の4月に来日し、約9か月間の研修を終えるにあたっての成果発表会を去る12月4日に当協会で行い、その様子を配信しました。5か国とはカンボジア、ミャンマー、スリランカ、インドネシア、フィリピンです。

「障害者の自立生活を支えるシステム」「現地のろうの子どもたちをあきらめさせたくない」「障害者が夢をもって仕事に就ける国づくり」「点字ブロック、音声信号、駅での駅員の介助を自国に普及させたい」「バリアフリーやユニバーサルデザインを自国にどう取り入れるか」、これらは来日時にそれぞれの方が学びたいことだったのですが、全員の流ちょうな日本語・日本手話によるプレゼンテーションからは、すでに帰国後の具体的な青写真まで描けているような自信を感じました。

来日後は、毎日の検温、東京を離れる際にはPCR検査の実施と常に健康状態をチェックしなければならず、学ぶ環境としてはあまり恵まれていたとは言えない5人でしたが、ラーメン、寿司、うなぎ、お好み焼き、もんじゃ焼きの味もしっかり学んだようです。

残された滞在期間、ダスキン本社(大阪)での修了式を行い、念願中の念願、越後湯沢での「雪」初体験を経て、年末に帰国の途につく予定です。彼ら彼女らが自国でそれぞれの夢を現実のものとするかどうか、温かく見守っていきたいと思います。(K)

menu