夢は一人暮らし~積極的に外に出て、いろんなことにチャレンジしたい

「新ノーマライゼーション」2023年1月号

障害者自立応援センターYAH!DOみやざき
愛甲花菜(あいこうかな)

自分の障害のこと

私は先天性ミオパチーという病気で生後5か月から人工呼吸器を24時間つけて生活しています。主に筋力低下があります。そのため、自力で呼吸をすることができません。

私に必要な医療的ケアは、吸引と胃ろう注入、呼吸器管理です。日常的に介助してもらうことは多いですが、自分でできることもたくさんあるので周りの人とコミュニケーションをとりながら楽しく生活しています。

今の状況や2023年にチャレンジしたいこと

今は障害者自立応援センターYAH!DOみやざきに週4日、通っています。そこでパソコンを使って仕事をしたり先輩方と一緒に看護大学に行かせていただいて講演をしたりしています。

それから、月に2回YAH!DOみやざきにある宿泊体験室でお泊りの練習をしています。そこでは、料理を作ったりヘルパーさんといろいろな話をしたりしています。たまに夜の散歩にも行きます。家では夜に散歩をすることがないのですごく楽しいです。

これからチャレンジしたいことは、母の付添いなしで旅行に行くことです。東京ディズニーランドに行きたいです。

目標の実現に向けての準備

私の夢は一人暮らしをすることです。

現在は、家族と一緒に暮らしています。私の介助はほとんど母がやってくれていますが、母も歳をとって体力的にも介助するのが難しくなっていくのではないかな?と思ったのと、私も自由に生活がしたいと思ったからです。

一人暮らしに向けて今、準備していることは2つあります。

1つ目は、ヘルパーさんとのコミュニケーションのとり方などを勉強しています。最初はどうしたらヘルパーさんと上手くコミュニケーションができるか悩みました。今も、まだコミュニケーションのことで悩むことはありますが、これからもしっかり自分の気持ちを伝えていきたいです。

2つ目は料理を覚えることです。今は、月2回宿泊体験室でお泊りの練習をする時に料理を作っています。今までにチーズフォンデュやたこ焼きやお好み焼きなどを作りました。ヘルパーさんたちにおいしいと言ってもらえるので、うれしいです。これからもいろんな料理を覚えて作れるようになりたいなと思います。宮崎に住んでいるので、やっぱりチキン南蛮は覚えたいです。

みなさんに伝えたいこと

伝えたいことは一人暮らしが誰でもできるということです。私も最初は一人暮らしをすることが不安でした。でも、いろいろなケアをヘルパーさんにしてもらうことで安心することができました。例えば、吸引、注入など命にかかわることから生活に必要なことまで心配することがなくなりました。

不安よりも楽しいことの方がたくさんあります。夜更かしをしたり、好きな時に好きなことができたり、一人暮らしをしないと経験できないことがたくさんあります。

人生はみなさん一度きりなので、好きなことをして思いっきり楽しんでほしいです。そして、楽しんでいる姿を子どもたちに見せてその子たちのお手本になれればいいなと思います。

障害があるなしに関係なくすべての人がお互いを思い合って幸せに暮らせる社会になってほしいです。それには、まず知ってもらうことが大切だと思うので、積極的に外に出ていろんなことにチャレンジして参加していければいいなと思います。

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