リハ協アップデート

「新ノーマライゼーション」2023年1月号

謹んで初春のお慶びを申し上げます。

温暖化は地球規模の気候変動が原因と言われますが、あらゆる分野の現象がもはや地球規模です。感染症のパンデミック(爆発的世界流行)のように、同時多発的にどこで何が起こるかわからない、先の読めない社会(地球)になったことを痛感させられた昨年でした。1981年の国際障害者年の時のように国連が音頭を取り、国々が一つの目的に向かって一致して進みましょうという時代から、17の目標と169のターゲットを持続可能な開発目標(SDGs)として同時かつ多様的にそれぞれの国の将来を考えてください、という時代となったのですから、これはもう人間技では無理と消沈し、「富岳」にアドバイスをもらいたくなります。

当協会では日本の障害者制度の情報を発信する事業と海外の情報を収集する事業を行っています。発信の方では、障害者権利条約締結後の国際協力発展のために寄与することを目的として、日本の障害者制度について広く世界に周知するために、当協会が発行している雑誌等の記事のうち海外の人たちが興味をもちそうなものを英訳して、障害保健福祉研究情報システム(DINF)の英語サイト News from Japan(https://www.dinf.ne.jp/doc/english/index_e.html)に掲載しています。また、収集の方では、アジア太平洋地域各国の障害者手帳、障害者統計、障害者に関する法律、制度等について、情報提供者を選出して原稿執筆してもらい、日本語訳をして、同じくDINFに掲載しています。国別情報(https://www.dinf.ne.jp/d/0/026.html

この2つの事業は主たる目的の他、お互いの制度の状況についての理解を深めることのできる人的ネットワークを構築したいという副次的なねらいもあります。ダイバーシティもインクルーシブも実践あるが故のものとするならば、一人ずつ地道に仲間をつむいでいき、その情報から未来を推測するしかないのではないか。新年に見た白昼夢は私にそう語ってくれました。(K)

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