[オーストラリア]保護工場で働く600人の障害者の受け入れ先見つかる

2023年3月27日、西オーストラリア州政府と障害者サービス事業を提供しているアクティブ財団(Active Foundation)は、同事業所で働く約600人の障害者が、同じく障害者サービス事業を提供しているワーク・パワー社(Workpower Inc)で受け入れられることになったことを共同発表しました。

アクティブ財団は、西オーストラリア州にある8つの大規模な障害者企業(Australian Disability Enterprise: ADE)の1つを運営しており、しかも最大の規模であり、重度から中度の障害者を支援しています。ADEとは、非営利団体組織で障害のある人々にサポート付きの雇用を提供するいわゆる保護工場です。

同財団は、昨年2022年5月に、同財団が運営するADEを同年7月中に閉鎖することを発表しました。その理由は、全国障害年金制度(National Disability Insurance Scheme: NDIS)からの補助金額が減ったためであるとしています。

世界的に、障害者のみを集めた大規模工場や作業所はインクルージョンの考えに反することから閉鎖される方向性にあり、オーストラリアでもその方向が打ち出されています。

しかし、この突然の発表に対し、その工場で働く約750人の障害者とその家族は困惑し政府に改善を求めたため、連邦政府は、同年6月に同財団に780万ドルを提供し、工場の閉鎖を18か月間延期し、その間に工場の従業員が別の場所の支援付き雇用に移行できるよう求めました。

また、州政府は、400万ドルを拠出し、これらの従業員を雇用してくれるADEには、100,000ドルの助成金を給付すると発表しました。

その結果、ADEの1つであるワーク・パワー社が、これらの従業員約600人を受け入れることとなったとのことです。

この移行は、2023年6月30日までに完了するとのことです。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.activ.asn.au/what-we-do/news/activ-foundation-secures-solution-for-customers-of-large-scale-congregate-and-industrial-worksites/https://workpower.com.au/jobs-secured-for-hundreds-of-workers-with-disability/

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