「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」第23期生の3名は、去る10月24日(火)にダスキン本社にて開講式を迎えることができました。喜びと期待に胸を膨らませた研修生の姿を見て、私も胸がいっぱいになりました。というのも、第23期生の募集から来日まで、3年にも及ぶ長い道のりがあったからです。
本来であれば、第23期の応募は2020年5月に開始する予定でした。しかし、この時期は新型コロナウイルスが世界規模で猛威を振い、日本も緊急事態宣言下にありました。そのような状況を受け、第23期の応募開始を12月1日に延期しました。募集開始後も困難が待ち構えていました。海外からの郵便物の配達を停止している国が多く、応募要項の郵送が不可能になったのです。周知媒体がウェブサイトに限定されることで応募者の大幅な減少が懸念されましたが、2021年4月15日の締め切りまでに137名の応募がありました。さまざまな変更や制約があった中で、応募者が微減に留まったことは私たちにとって嬉しい驚きでした。
しかし、困難はまだ続きました。2021年4月時点では、日本は厳しい入国制限を実施しており、第23期生の先輩にあたる第22期生は、来日の見通しすら立っていなかったのです。本来であれば、3か月以内に行う第23期生の書類選考は当面延期することにしました。書類選考がようやく実施されたのは2023年1月で、応募締め切りから約2年が経過していました。候補生の応募時からの状況変化を考慮し、初めてオンライン予備面接を導入しました。これは唯一、「コロナの恩恵」といえるもので、今後も活用していきたいです。
そして、2023年4月から5月にかけて候補生たちの国を訪問し、現地面接を行いました。その面接結果を持ち寄り、2023年6月に最終選考を行い、第23期生が選考されました。
このような紆余曲折を経て、やっと第23期生の3名をお迎えすることができました。3名の研修生が日本で何を学び、自国に持ち帰るのか、今から楽しみです。(N)