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WIPO マラケシュ条約が採択される(2013年6月28日)
―IFLA/LPDのメンバーからの報告を通して(短報)

6月17日から28日にかけて189ヵ国から600人以上の交渉者が参集したが、WBU(世界盲人連合)やDAISYコンソーシアムらNGOと共にIFLA(国際図書館連盟)の代表者の一人としてLPD(Libraries Serving Persons with Print Disabilities)の常任委員であるベルギー・フランドル(オランダ語圏)地域の点字図書館(Luisterpuntbibliotheek-Flemish Library for Audio and Braille Books)の館長であるギ―ト/・ルーベン(Geert Ruben)氏が本会議に出席をしていた。

モナコ・マラケシュの会場

モナコ・マラケシュの会場

会議の様子

会議の様子

彼は、メーリングリストでLPDのメンバーに応援の要請をした。また採択の報告をいち早く教えてくれた。条文については、以下にある。

英語

日本語(仮約)

公式にWIPOが採択をした6月28日のクロージングセレモニーにおいてルーベン氏は、IFLAを代表して採択に対する声明を発表した。声明の中で、新著作権条約は、図書館が次のことを実践する助けとなると述べている。(フルテキストへのリンク(英語))

  • スペイン語、フランス語そして英語という同じ言語を共有する国や地域間において入手できるアクセシブルな作品への増大する要求を満たす。
  • 世界的な移動のコンテキストの中で、プリントディスアビリティがある難民、移民および短期滞在者など他のどこかで作られたコンテンツへのアクセスを必要とする人たちの助けとなる。
  • アクセシブルな書籍数とアクセシブルなコピー入手のタイムリーな機会を増大する。
  • プリントディスアビリティのある人々の十分な社会参加と彼らが自らの才能を貢献するための力を与える。

ルーベン氏が発表している様子

ルーベン氏が発表している様子

ベルギーの著作権法では、視覚障害者には、DAISY図書を製作して提供できるが、それ以外のディスレクシアなどプリントディスアビリティのある者に対してはまだ認められていない。今回のマラケシュ条約を契機として、ベルギーの著作権法の改正にむけての活動に拍車がかけられるであろう。