平成20年度 DAISYを中心としたディスレクシアキャンペーン事業
~DAISY教科書提供体制の確立を目指して~
平成20年度 DAISYを中心としたディスレクシアキャンペーン事業概要
事業の必要性及び目的
1.事業の必要性
デジタル録音図書の国際標準DAISY(Digital Accessible Information SYstem)は、情報技術の発展に伴い視覚障害者・認知知的障害者と使用者の枠を広げてきた。視覚障害者への取り組みとしては、視覚障害者情報提供施設で提供が行なわれ幅広い普及が行なわれている。
認知知的障害者への取り組みとしては、平成17年4月施行の発達障害支援法により、その意義及び重要性は広がりつつあるが全国的な広がりには至っていない。
上記の流れを受け、平成18年度はDAISYを中心とした情報支援のあり方について様々な障害関係者と共に考える総括的な活動を行なったところ、今後は、普及を行なっているがまだ体制が確立されていない特定の分野に焦点をあて、国民への意識改革を行なう必要性があるとの結論に至った。
2.事業の目的
ディスレクシアに関係する図書館関係者・教育者・当事者団体・マスコミなどの協力を得てキャンペーンを開催し、より良い支援を行うべく地域の活動やネットワークを奨励する。
3.事業の達成目標
発達障害者のDAISYの利用者増加、及びディレクシアに対するDAISYの有効性に関しキャンペーンを通じ当事者親・教育関係者・図書館関係者・マスコミ等へ幅広く広める。年度末には2年間の事業の総括報告書を300 部配布する。ワークショップ、シンポジウムの参加者は各250人を予定とする。
4.重点助成分野或いは新しい活動である理由
発達障害者の自立生活・就労の支援に関する事業であるため。
事業内容
1.委員会の設置
- 設置目的: 読み書き障害に関わる専門家、当事者親、教育関係者及びDAISY製作の専門家などで構成する企画委員会を年3回開催し事業についてアドバイスを受ける。
- 委員構成: 別紙参照
- 委員会開催回数 :年3回
2.マルチメディアDAISY教材の作成
ディスレクシアの学習に有効な教材をマルチメディアDAISYで製作し、図書館や関係団体に配布する。なお、製作にあたっては、当事者、関係者と打合せを行う。
3.情報収集・啓発活動
関係学協会等が主催する年次大会等に参加し、作成したマルチメディアDAISY教材を使用した啓発活動を行なう。また、参加者からのフィードバックを受け、教材の作成に生かす。
4.ディスレクシアとDAISYに関するイベントの開催
- 開催日: 平成20年11月1日
- 開催場所: ゲートシティ大崎
- 参加費: 無料
- 報告: 「ディスレクシアの子どもたちへの読みの支援‐DAISYを使ってみよう」
- http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/daisy/event20081101/index.html
5.ディスレクシアキャンペーン事業成果報告シンポジウムの開催
- 開催目的: 当事業の2ヵ年の成果の報告を行なう。
- 開催日: 平成21年2月11日
- 開催場所: 戸山サンライズ
- 参加費: 500円
- 報告: 報告書に掲載する。
6.報告書の作成及び配布
今回の事業およびディスレクシアへのDAISYの効果について関係者からの報告を掲載した報告書を作成し、全国の関係機関に配布とするとともにウェブでも掲載する。
- ①印刷部数:300部
- ②配布箇所:企画委員、ワークショップ、シンポジウム参加者